コーエーテクモゲームスは、「信長の野望」シリーズ初の位置情報ゲーム『信長の野望 出陣』の完成発表会を8月24日に開催した。
『信長の野望 出陣』は、現実の世界を歩いて、実際の世界とリンクしたゲーム内の世界で領地を獲得していくウォークゲーム。基本プレイ無料のアイテム課金制で、8月31日にリリースすることが発表された。
発表会では、まず代表取締役社長の鯉沼久史氏が登壇。シリーズ40周年記念作品の『信長の野望 出陣』は、「シリーズで初なだけでなく、会社としても初の位置情報ゲーム。その時代に入り込んだような没入感を提供できるよう、特に力を入れて開発してきました」と述べる。
続いて、『信長の野望 出陣』の開発プロデューサーである菊地啓介氏が登場し、ゲームの特徴を紹介した。
同作の特徴は何といっても実際に歩きながらプレイすること。「武将を登用して采配を振るう」「内政で国を豊かにする」「戦いによって領地を広げていく」といったシリーズの要素も、今作では歩くことが起点になる。「普段の外出や通勤通学、旅行などで、体験を豊かにできれば」と、菊池氏は作品を通じて提供する価値について触れた。
たとえば、ゲーム内の世界は、1丁目や2丁目といった区画単位に区切られており、それぞれに拠点が設置されている。その場所へ行き、自分の部隊で拠点を攻略することで、その区画を自分の領地として獲得。普段行けない場所には配下の武将を遠征させて拠点戦に挑戦することも可能だ。
獲得した領地で内政を行い、水田や訓練場などを育てれば、毎日入手できる兵糧が増えたり、合戦で部隊の能力が強化されたりと、国全体が強くなっていく。民の忠誠度「民忠」を高めて施設を育てていけば、領地の見た目も豪華になっていくという。
また、さまざまな方法で武将を獲得することが可能。ガチャの「登用」のほか、イベントのクリア報酬や、フィールドにいる武将に話しかけて友好度を高めて自分の配下に加える方法も用意する。武将には地域性があり、同じ地方出身の武将で部隊を編制するとより強くなる仕組みも搭載した。なお、武将は部隊の編制だけでなく、内政施設への配置も行える。
さらに、実際のカフェには「茶室」が出現することがあり、ここでは全国の武将に出会うチャンスがある。カフェがないエリアでも「招待状」というアイテムを使って「茶会」を開けば、同様の効果が得られるという。
そのほか、特定の戦いにフォーカスした「列伝イベント」を期間限定で開催するほか、名城コレクションとして「日本100名城訪問」、歩数をカウントして東海道を進む「歴史紀行」、歴史に関連する「名所訪問」といった要素が外出や旅行を一層盛り上げる。サービス後のアップデートではマルチプレイイベント「攻城戦」を実施予定だ。
発表会では、特別企画として、「信長の野望」ゼネラルプロデューサーであるシブサワ・コウ氏とゲストの十三代目 市川團十郎 白猿さんのトークショーも行われた。
歌舞伎では200回近く信長を演じている市川團十郎さん。トークショーでは、7歳くらいのころに「信長の野望」をプレイしていたことを明かし、「登用が難しくて心が折れました」と昔を振り返る。
また、ゲームの説明を聞いた團十郎さんは「最近は息子ともゲームをするようになりました。『信長の野望 出陣』もプレイしてみたいと思います」と話していた。