セガは、Nintendo Switch用ソフト『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』を2023年8月30日に発売する。同作は、アーケードやドリームキャスト、Wiiなどで展開されていたリズムアクションゲーム『サンバDEアミーゴ』の最新作だ。
今作では、Nintendo Switchの「Joy-Con」をマラカスに見立ててプレイするのだが、どのようなゲームが楽しめるのだろうか。発売に先駆けて、ゲームを体験できたので、そのインプレッションをお伝えする。
「ポーズ」や「ダンス」といったアクションで気分がアガる!
『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』のプレイに必要なのはノリと勢いだ。難しい操作は一切なく、基本的には、音楽とともに流れてくる「リズムダマ」が枠に入るタイミングに合わせて、Joy-Conをシェイク! リズムダマは、「上×2」「左右」「下×2」の6カ所ある枠のいずれかを目がけて飛んでくるので、たとえば上の2つの枠にリズムダマがきたら両手に持ったJoy-Conをそれぞれ上向きに、真ん中の左右の枠では左右に、下2つの枠では下向きにして振る。
さらに、ひたすらシェイクしまくる「連打」、指示通りの方向にJoy-Conを動かす「スライド」、表示された姿勢を維持する「ポーズ」、同じ動きをマネする「ダンス」といった要素が、プレイをより盛り上げる。
プレイして特におもしろかったのが「ポーズ」と「ダンス」。リズムダマに対応しているだけだと、一般的なリズムゲームのようだが、これらの突然のアクションがゲームをアツくするいいアクセントになっていると感じた。
ポーズやダンスが多い曲では、それをマネするだけでも必死。さらに、曲が進むにつれて熱中していき、徐々にモーションも大きくなっていく。その結果、数曲続けてプレイしたころには、軽く汗ばんでいて、二の腕あたりがプルプルと震えていた。
だが、苦しいという感覚はなく、次から次へと押し寄せてくるポーズやダンスをマネしているうちに、なんだか気分もアガってくるから不思議だ。音楽とダンスには人を陽気にさせるパワーがあるのだろう。楽しく適度に疲れる“心地よい疲労感”が広がる。
なお、それぞれの曲には「NORMAL」「HARD」「SUPER HARD」「CRAZY」の4つの難易度が用意されており、「SUPER HARD」まではリズムダマが多くなるなどシンプルに難しくなるが、「CRAZY」の場合はポーズやダンスなどの要素が増えるようになっている。
また、突然現れる「ハプニング」にも注目だ。リズムゲーム中に現れる「?」のリズムダマをたたくとルーレットが出現し、「ハンドダンス」「ハイタッチ」など出た目に合わせて一定時間ゲームの内容が変化する。
筆者がプレイしたときに出た目は「ハイタッチ」だった。画面に次々と手が登場し、その手とタッチするようにJoy-Conを持った手をかざす。特に初見だと何が起きているのかわからないスピードで展開されるので、まさにハプニングといった言葉がふさわしい。リズムゲームとフィットネスゲーム、そしてパーティゲームが融合したゲーム性と言えよう。
2人プレイの「ラブチェッカー」では協力パートも
ゲームのモードには、基本の「リズムゲーム」のほかに、2人プレイが可能な「ふたりでパーティー」を搭載。互いの愛称を測定する「ラブチェッカー」、曲のパートごとにポイントがつく「アピールバトル」、Joy-Conを振って遊ぶ「プチリズムゲーム」を用意する。なかでも、個人的に「ラブチェッカー」のインパクトが大きかった。
「ラブチェッカー」は、プレイがシンクロするほど相性良好と判断される2人用のモードだ。実際に試遊してみると、最初は、画面にそれぞれリズムダマの飛んでくる枠が用意されているのだが、プレイしている途中で、突然枠が1つに合体するではないか。そして、最大4方向の枠へ同時にリズムダマが飛んでくるのだ。
ここでは、2人で分担して4方向のリズムダマをさばかなければならない。誰がどこの枠を担当するのか、2人で声をかけあったり、あらかじめルールを決めておいたりと、協力プレイが求められる。そんな一体感がゲームをより白熱させる要素になっていた。
飛んでくるボールのタイミングに合わせてJoy-Conをスイングするだけで遊べる「プチリズムゲーム」の「かっとばせ!」もおもしろい。バッティングセンターの玉を打つようなシンプルなゲームだが、次々とスピーディに飛んでくる玉は打ち返すだけで精一杯になるうえ、たまにタイミングをずらすスローボールやカーブボールを投げてくるので、ついつい空振りしてしまうことが何度もあった。テンポよく楽しめるため、何度もトライしたくなる。
そのほか、最大8人のプレイヤーで競うバトルロイヤル形式のオンラインモード「ワールドパーティー」や、SNSの要素を取り入れたミッションチャレンジモード「StreamiGo!」も搭載する。
試遊では「StreamiGo!」にもチャレンジしてみた。「リズムゲーム」と同様にプレイするだけだが、スコア12万点以上で楽曲をクリアするという条件を満たす必要があり、結果は117838点とチャレンジ失敗。繰り返しプレイすれば、いい練習にもなるだろう。
豊富なコスチュームで個性を演出しよう
ゲームでプレイできる楽曲は40曲以上。タイトルを知らずとも“どこかで聴いたことのある”ナンバーが多かった。ジャンルはEDMやロックなどをカバー。DLCではセガコラボやボカロの曲も用意する。
試遊では、「龍が如く」シリーズのミニゲーム「カラオケ」に登場する「ばかみたい」や、『ソニックアドベンチャー2』の「Escape From The City」などのセガコラボ曲もプレイしてみた。すると、「ソニック」シリーズの楽曲プレイ中はソニックがゲスト出演。タイトルのファンなら、よりテンションが上がるだろう。
また、ゲームにはキャラのカスタマイズ要素も搭載する。服や帽子、マラカスなどを変えて個性を演出すれば、モチベーションもさらにアップするはずだ。ビシッと決めるスーツ姿や、派手なカーニバル衣装など、服だけでも豊富なバリエーションをラインアップ。シェイクするマラカスも、サイリウムやチョコバナナ、猫の孫の手、焼き鳥などさまざまで、主人公のおサル「アミーゴ」に何を持たせようか考えるだけでも楽しい。
なお、Joy-Conをシェイクする代わりに、Proコントローラーなどを使ってスティックを倒す、もしくは対応するボタンを押すことでもプレイ可能だ。リズムダマに集中したい人向けに、背景の濃淡を調整できる設定機能なども充実している。楽しくノリたいエンジョイ勢から、ハイスコアを目指したいガチ勢まで、幅広いプレイヤーのニーズに応えてくれるだろう。
リズムゲームとフィットネスゲーム、そしてパーティゲームが融合したような『サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル』。次々と表示されるポーズやダンスは、プレイヤーを陽気にさせてくれるし、軽い運動としてもちょうどいい。ユニークな2人プレイ用のモードも搭載しているので、家族や友だち、恋人と一緒にプレイすれば、盛り上がること間違いなしだ。
(C)SEGA