日常会話などで、「~だわ」というフレーズを見聞きすること・使うことがありますよね。今回は、この「だわ」について、どこの方言なのか、意味や使い方・例文を紹介していきます。
「だわ」の意味とは?
「だわ」は、言い切りの意味を持つ「だ」に、断定の意味をやわらげる「わ」をつけた表現です。
会話では語尾を言い切ると、強い表現に聞こえてしまうことがあるでしょう。そのため、角が立たないように「だわ」を使用し、やわらかい言い回しに変化させます。
例えば、「今から行くのは絶対にいやだ」を言い換えると、「今から行くのは絶対にいやだわ」となり、少し柔和なニュアンスの表現ができます。
また、女性言葉として、「あのお洋服、素敵だわ」「この香水、いい香りだわ」といった使い方もします。
口語に適した語尾だといえるでしょう。
「だわ」は名古屋の方言? 由来は?
「だわ」には、由来や発祥地に関するさまざまな説が存在します。その1つが、名古屋や北海道を発祥の地だとする説です。元々は一部の地域で使われていた言葉が、関東やその他の地域にも広がった可能性が考えられます。
「だわ」は現在でも、名古屋を中心に西日本でよく使用される語尾なんだとか。「分からんのだわ」「こう思うんだわ」のように使用されるそうです。名古屋で使われる「だわ」は、アクセントの位置が特徴的です。名古屋ではアクセントが「だ」にありますが、女性言葉によく使われる「だわ」のアクセントは「わ」にあります。
そのため、同じ「だわ」でもイントネーションの区別がつき、男女関係なく使いやすくなったといわれています。
語尾としては「だわ」「だは」どっちが正しい?
語尾で使う場合、「だわ」が正しい表記だといえます。
「は」には、前後の単語をつなぐ助詞です。したがって、語尾に使用することは文法的に誤りだと考えられます。
同じ読み方で紛らわしいため、誤用しないように気をつけましょう。
「だわ」の使い方や例文
ここでは、「だわ」の使い方を例文で紹介します。
私は東京の大学に通いたいんだわ
今日寝坊して朝ごはん食べてないからお腹減ってるんだわ
そんなの私に言われても分からないんだわ
それは最高だわ
「だわ」「だは」同様に大人も間違いやすい言葉
日本語には「だわ」と「だは」のように、紛らわしい言葉がたくさんあります。
間違って使ってしまうと常識のない人だと思われる可能性があるため、この機会にぜひ正しい知識を知っておきましょう。
ここからは、大人でも間違いやすい言葉について紹介します。
「おねえさん」「おねいさん」
「おねえさん」と「おねいさん」では、「おねえさん」が正しい表記です。
原則として、エ列の長音を書き言葉にする際は、エ列の仮名(ひらがな)に「え」を添えます。つまり、「ね」に「え」を添えて、「ねえ」と表記するのです。
一方、「とけい」「せんせい」などの言葉も「エ」列の長音という条件に当てはまりますが、こちらは「い」を使います。
原則としては「え」を添えるとされていますが、言葉によって変化するため、誤用に注意しましょう。
「こんにちは」「こんにちわ」
「こんにちは」と「こんにちわ」では、どちらが正しいのかを大人でも少し迷ってしまうことがあるでしょう。
「こんにちは」は「今日(こんにち)は、よい天気ですね」という挨拶文を省略した言葉とされています。したがって、「こんにちわ」は誤った表記で正しくは「こんにちは」です。
言葉の意味だけではなく由来もあわせて知っておくと、間違って使うことが少なくなるでしょう。
「づらい」「ずらい」
表記の仕方を迷ってしまう言葉として「づらい」と「ずらい」も挙げられるでしょう。
「づらい」は「見づらい」「食べづらい」などと動詞の後につけることで、その動作をすることが「辛い(つらい)」という意味を表します。
また、2つの単語を合わせた際は、後ろに続く言葉が濁音になるため「づらい」と表記されます。
「だわ」の意味と使い方を理解しよう
「だわ」は、日常会話でよく使用される言葉です。女性らしい言葉づかいや方言として使われることもあり、一説には名古屋や北海道から関東へ広まったとされます。
断定・言い切りの「だ」に「わ」を添えて「だわ」とすることで、断定・謝罪・否定などの気持ちを相手にやわらげて伝えられます。
普段何気なく使っている「だわ」という言葉を正しく理解し、適切に使用しましょう。