インターネットサービスプロバイダのニフティが8月21日に公開した、「ネッ友(ネット上で出会った友だち)」に関するアンケート調査の結果が話題を呼んでいる。調査によると、小中学生の3割は、ネット上の友達に「実際の自分とは違う情報」を伝えたことがあるそうだ。ネット上には「自分を守る手段の一つなのかな」「悲しいがそれが正解」といった声が寄せられている。

  • 小中学生の3割、ネッ友に「偽の個人情報」を言っている - ネット「自分を守る手段」「悲しいが正解」

    ネット上に友達がいる小中学生のうち3割が、その相手に「実際とは違う個人情報を伝えたことがある」模様

本調査は、6月20日から7月17日にかけて、同社の運営する子供向けサイト「ニフティキッズ」を訪問した1,811人を対象に、「ネッ友はいるか」や、「ネッ友に対して実際の自分とは違う年齢や性別などを伝えたことがあるか」などについてアンケートを実施した。

調査ではまず、「今、ネッ友はいる?」と質問。小中学生の61%と、半数以上の人がネット上に友達が「いる」と回答した。さらに人数について、最も多かった回答は、40%で「10人より多くいる」だったそうだ。

  • 小中学生の半数以上がネット上に友達がいるという (ニフティ調べ)

  • ネット上の友達は、10人以上が最多 (ニフティ調べ)

続いて、ネット上に友達が「いる」と回答した人に、「あなたのネッ友について知っていることを教えて!」と聞いたところ、最も多かったのは92%で「性別」、次いで83%で「年齢」、63%で「誕生日」と続いた。また、「ネッ友に教えている自分の情報を教えて!」という質問では、最も多かったのは87%で「性別」、次いで77%で「年齢」、67%で「誕生日」が続き、ネット上の友達について知っている情報と同様に、自分の情報も相手に教えていることがうかがえた。

  • 「あなたのネッ友について知っていることを教えて!」では、9割以上がネット上の友達の「性別」を知っている (ニフティ調べ)

  • 「ネッ友に教えている自分の情報を教えて!」では、顔写真や、学校名を教えたことある人もいるようだ (ニフティ調べ)

さらに、「ネッ友に対して、実際の自分とは違う年齢や性別などを伝えたことがある?」という質問に対して、「ある」と回答した小中学生は32%いたようだ。実際とは違う情報を伝えたものとして「年齢」と回答した人が最も多く、全体の71%を占めたという。次いで32%で「下の名前」と「性別」、29%で「住んでいる地域」が挙げられた。

  • ネット上の友達に、実際とは異なる個人情報を教えたことがある割合 (ニフティ調べ)

  • 実際とは違う情報を伝えたものとして、最も多かったのは「年齢」 (ニフティ調べ)

違う情報を教えた理由として、特に多かった意見は「個人情報を教えて悪用されたら困るから」だったという。このほか「『○歳だよね?』と聞かれて、怖くて『うん』としか言えなかった」や、「住所とかバレたら怖いから」、「ネッ友の年齢に合わせたり、理想のキャラを作ったりしたかったから」などの意見が寄せられたそうだ。

この結果にネット上の声では「会った事も無い、見ず知らずの人に嘘というか、本当ではない事を伝えるのはいい事ではないかと」「むしろ悲しいがそれが正解のことの方が多い気がするのが今のネット社会の実情でしょう」「大人でも金融系など厳密な本人情報が必要なサービス以外では本当の個人情報を伝えないのは常識だと思うが」「これも自分を守る手段の一つなのかな」など、嘘の情報を伝えることを肯定する意見が多いようだ。