車いすテニス世界ランキング1位の小田凱人選手が25日、都内で行われた「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN 2023」受賞セレモニーに出席した。

  • 小田凱人選手

「30 UNDER 30」は、『Forbes』US版にて2011年にスタート。「世界を変革する未来のイノベーターの発掘」を目的に毎年選出し、第6回目となる今回は、特別版として受賞者を30人から120人に拡大。ENTERTAINMENT&SPORTS部門、ART&STYLE&SOCIAL部門、BUSINESS&FINANCE&IMPACT部門、SCIENCE&TECHNOLOGY&LOCAL部門の4部門から30人ずつ選出した。

ENTERTAINMENT&SPORTS部門で受賞した小田は、「“世界を変える”という自分的にもビビッと来るようなワードが入った賞を受賞できてすごく嬉しいです」と喜びを表現。「プロ車いすテニスプレイヤーとして最年少記録を更新したり、そもそも車いすでこのような場に来るのも当たり前ではありませんでした」と胸の内を明かし、「これからもチャレンジすることで少しずつ世界が変わっていくような選手を目指して頑張っていきたいです」と決意を新たにした。

さらに、自分を支えているのは「3年後の自分」だといい、「テニスは自分に勝たないと相手にも勝利をおさめることのできないメンタルスポーツ。大切なのは将来のビジョン。3年後こうなりたいという目標が今もある。それがモチベーション」と告白。「次にある全米オープン、そして来年には全豪オープンがあり、その2つを取れば生涯グランドスラムが達成できる。それが今一番意識している目標。それに向けて頑張りたいです」と意気込みを語った。

セレモニーでは質疑応答の時間も設けられ、これから世界を目指すであろう子どもたちに向けてのアドバイスも。小田は「9歳の頃に病気をして抗がん剤治療をして髪の毛も全部抜けてというところから、スポーツで世界のトップに上り詰めることが出来ました」と病気を乗り越えた過去に触れ、「その経験をしてからは、大体のことは何とかなると思えた。子どもたちにも“何とかなる!”と伝えたいです」と子どもたちに向けてメッセージを送っていた。

この日は、ENTERTAINMENT&SPORTS部門から小田のほか、8人組コントユニット・ダウ90000主宰の蓮見翔、ミュージシャンのKroi、ART&STYLE&SOCIAL部門からはモデルで文筆家のシャララジマ、BUSINESS&FINANCE&IMPACT部門からはPoliPoliのCEO伊藤和真氏、SCIENCE&TECHNOLOGY&LOCAL部門からはウェアラブルエージェントクリエイターでメカエンジニアのきゅんくんが登壇した。