コーエーテクモゲームスは、スマートフォンゲーム『信長の野望 出陣』(iOS/Android)を8月31日にリリースする。8月24日には完成発表会が神田明神ホールで開催された。

「信長の野望」シリーズは、1983年3月30日にシリーズ1作目が発売された歴史シミュレーションゲーム。新たにリリースされる『信長の野望 出陣』は、シリーズ初の位置情報ゲームだ。

今回、完成発表会後に、実際に同作をプレイする機会をいただいたので、会場である神田明神の周りを15分ほど歩いたインプレッションをお伝えする。

  • 実際に歩いてゲームをプレイ。いざ、出陣!

  • この日は、神田明神ホールにて『信長の野望 出陣』完成発表会が開催された

実際に歩いて領地を獲得! マップを埋める感覚が楽しい

『信長の野望 出陣』は、プレイヤーが自らの歩みで天下一の将となる「天下布“歩”」を果たすため、自分の足で領地を広げ、武将を集め、国力を強化していく、基本プレイ無料アイテム課金制のゲームだ。

現実の世界とゲーム内のマップがリンクしており、訪れた場所で「拠点戦」に勝利すると、その区画(丁目などの単位)を「領地」として獲得できる。歩いて領地を広げながら、内政で国を強化し、豊かにしていくのが主な楽しみ方だろう。

ゲームは、目の前で女性が野盗に襲われているシーンからスタートした。画面に広がるのは、現実の地理でありながらも戦国時代のような世界だ。「はつほ」という名の女性を助けてから、簡単な概要説明を聞いたら、手始めに最初の拠点に攻め入る。

マップに表示された拠点のアイコンをタップすると、いざ開戦。自分の部隊と拠点の部隊が相まみえる。戦闘時の操作は、最初に部隊の配置を決定するほか、武将アイコンのゲージが溜まったらタップして戦法と呼ばれる必殺技を発動させる程度。あとは自動で部隊が戦ってくれる。敵部隊を全滅させれば、みごと領地獲得だ。

  • いざ出陣

  • まずはプレイヤーの見た目を選択

  • 天下布“歩”の第一歩を踏み出した

  • はつほと秀吉からゲームの説明を受ける

  • 戦国時代の世界が広がるマップ。プレイヤーが動くと、GPSの位置情報から、ゲーム内のキャラクターも動く。拠点に近づいたらオレンジ色のアイコンが出現した

  • 拠点を守る敵軍とのバトルに突入する

  • 「拠点戦」の開戦だ。最初に部隊の配置を変更できる

  • 味方部隊と敵部隊が激突。戦闘自体は自動で進む

  • みごと勝利できた! 「外神田2丁目」「神田駿河台4丁目」を領地として獲得!

さらにそこから5分ほど歩くと、新たな拠点が表示された。区画ごとに拠点が1つ用意されているため、都心部では少し歩くだけで領地獲得のチャンスがある。とはいえ、次の拠点を目指して移動を繰り返すと、けっこうな運動量になりそうだ。なお、都心エリアなどと比べて各区画が広い地方エリアは、移動が大変な分、拠点獲得時の恩恵も大きいという。

領地を獲得したら、マップが青い枠で囲まれる。ゲーム内の「地図」を確認すると、水色で塗りつぶされていた。縮小すると千代田区が1.7%、文京区1.5%と、数字でも確認できる。個人的には、この領地が埋まっていくシステムが楽しいと感じた。自分の訪れたエリアが視覚化されるので、いろいろな場所に行きたくなる。

旅行へ出かけた際に領地を広げるのはもちろん、住んでいるエリアでありながら通ったことのない区画に足を運び、自分にとっての“ちょっとした未踏の地”を埋めていくのもいいだろう。

さらに、獲得済みの領地を歩いていると、農民や商人に出会うこともあった。突然感謝を述べられ、アイテムを分けてもらえる。なるほど。苦しゅうない。

そのほか、試遊では時間が足りず、体験できなかったが、獲得した領地では「内政」を行えるようになる。市場や水田を作るなど国力を強化していくことが可能だ。町の見た目も豪華になっていくので、今まで以上にその地への愛着がわくかもしれない。

なお、歩きスマホ防止機能として、「委任」を用意している。一定速度以下で移動中であれば、ゲームをプレイしていなくても、自動で民を助けたり、野戦場に挑戦してくれたりする。

  • 領地を歩いていると、民から感謝を述べられることも

  • 地図を開いたら、領地を獲得した区画が塗りつぶされていた。自分の領土が広がっていく感覚が楽しい

  • 区画は数が多く、1つの市区町村をすべて領地に治めるだけでもかなり大変そうだ。その分、のんびりとマイペースに楽しめるだろう

  • 領地として獲得したエリアではさまざまな内政を行える

  • 民の忠誠度「民忠(たみちゅう)」を高めよう

  • 歩きスマホ防止のための機能「委任」

武将を手に入れて部隊を強化! 推しを探すのも楽しそう

拠点を攻める「部隊」の編成には、武将の存在が不可欠。メインの登用方法がいわゆる“ガチャ”だ。実際に、初回限定の「開幕 特別登用」を引いてみたところ、門が開き、馬にまたがった武将たちが次々とこちらに向かってくる。SSRの武将はアツい演出とともに登場。関ヶ原の戦いで西軍の総大将を務めた毛利輝元をゲットできた。

それぞれの武将には「兵種」と呼ばれるタイプがあり、足軽は騎馬に強く、騎馬は弓に強く、弓は足軽に強いという相性が存在する。鉄砲は有利不利の関係はなし。攻め入る拠点の兵種に対応できるよう、さまざまなタイプの部隊を取りそろえたいところだ。タイプ以外にも、武将には地域性があり、同じ地方の武将でそろえると部隊がより強くなる。

ガチャの登用以外には、イベントのクリア報酬やフィールドで話しかけて武将を配下にする方法もある。さらに、実際のカフェには「茶室」が出現する可能性があり、そこでは、地方に行かなくとも全国の武将と出会うチャンスがあるという。自分の“推し武将”を探しにいくのも楽しそうだ。

ちなみに、初回の「開幕 特別登用」ガチャは何度でも引き直しが可能。納得いくまでチャレンジできるので、いわゆる“リセマラ”をする必要がない。

  • 初回のチュートリアルガチャを引いてみた

  • 武将が馬に乗って走ってくるシーンは迫力満点

  • SSRは派手な演出が発生

  • 毛利輝元をゲット。日本史に疎い筆者だが、自分の部隊に入れるSSRキャラともなれば、興味がわいてくる。歴史や偉人に関心を持つきっかけになりそう

  • 何度でも引き直せるのはうれしい

  • さっそく部隊に入れてみた。獲得した武将は領地内の施設に配置することも可能だ

外出が一層楽しくなる仕組みも

もちろん、単なる位置情報ゲームにとどまらないのが『信長の野望 出陣』。歴史シミュレーションゲームならではの魅力もふんだんに盛り込まれている。

その1つとして、特定の戦にフォーカスした「列伝イベント」を用意する。リリース時には「桶狭間の戦い」を開催予定。信長の刀に関する逸話や松平元康の旗印の由来といった豆知識もチェックできるので、歴史好きの好奇心をくすぐること間違いなしだ。

さらに、おでかけを楽しくする要素として、実在する城を訪れると図鑑に登録できる「日本100名城」を搭載。上田城には真田幸村、熊本城には加藤清正など、一部の城では武将が手に入る。

そのほか、プレイヤーの歩数をカウントして東海道を日本橋から進んでいく「歴史紀行」、2,000件以上ある名所を登録する「名所訪問」といった要素も用意している。試遊では、2拠点を領地として獲得したが、「神田明神」「湯島聖堂」の名所が登録された。

城好きや歴史好きはもちろん、これまであまり史跡をあまり訪れたことがなかった人でも、近くに名所があるとわかったら「ちょっと行ってみよう」と思わせる効果がありそうだ。有名な名所を改めて知るいい機会になるだけでなく、意外な名所を発見する楽しみもあるだろう。

  • 実在する城を訪れると図鑑に登録できる「日本100名城」

  • 歩数を稼げば稼ぐほど、東海道を進む「歴史紀行」

  • 「歴史紀行」では、到達した宿場町の歴史に触れられる

  • 登録されている名所は2,000カ所以上

  • 試遊で獲得した領地には神田明神も

  • 名所めぐりをするのも楽しそう

自分の住んでいる地域を領地にするもよし、旅行先で城や名所を巡るもよし、“推し武将”を探してもよし。わずかながら、実際に『信長の野望 出陣』をプレイしてみて、さまざまな楽しみ方ができることがわかった。

リリース後のアップデートでは、駅や公園に城を配置して、そこをほかのプレイヤーと取り合う「攻城戦」も追加予定。戦国時代に思いを馳せながら、歩いて領地を獲得し、自分だけの天下布“歩”を目指してみてはいかがだろう。

『信長の野望 出陣』PV

対応機種は以下の通り。

【iOS/iPadOS】
iPhone 8 Plus以後のモデル(iOS14.0以上)
iPad RAM3GB以上(iPadOS 14.0以上)の端末

【Android】
Android9.0以上、RAM4GB以上の端末
(CPU:Snapdragon835以上 推奨)

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