今回は、「然るべき対応」の意味や使い方・例文、類語・言い換え表現などを紹介します。ビジネスシーンで見聞きすることがある言葉なので、最後まで確認して覚えておきましょう。
「然るべき対応」の意味とは
「然るべき対応」の意味は、簡単にいうと「適切な対応」ということです。
この表現には「適正・ふさわしい」という意味を持つ「然るべき(しかるべき)」が用いられています。「態度や行動にふさわしい処遇をくだす」ことを、相手に警告する場面で使用されるケースが多いです。
また「然るべき対応」と表現すれば、状況に応じて法的手段にでる意思があることも示せます。
「然るべき対応」の使い方・例文
「然るべき対応」は、目に余る言動や態度をとる相手に対してよく使用する言葉です。例文を踏まえながら、「然るべき対応」の適切な使い方について解説します。
嫌がらせ・迷惑行為などをする相手に対して使う場合
「然るべき対応」は、嫌がらせや迷惑行為などをする相手に対して、牽制するために用いる言葉です。
- 「これ以上そのようなことをされるなら、こちらも然るべき対応をとります」
文章のニュアンスから「嫌がらせや迷惑行為を今後も続けるのであれば、状況に応じて法的な手段をとる」という意思が伺えるでしょう。
違反行為をする相手に対して使う場合
相手からの違反行為に対して、警鐘を鳴らす場面でも「然るべき対応」は使用できます。
- 「悪質な事案、違反行為に対しては、然るべき対応をとらせていただきます」
上記の例文では、「悪質な行為または違反行為があれば、適切な処遇をくだす」と警告しています。
社内規則やモラルに反する行為をする相手に対して使う場合
モラルに反する行為をする相手に対して、態度の改善を促す際に「然るべき対応」を使用できます。
- 「今後も態度を改善していただけない場合は、然るべき対応をとります」
上記の例文のように発言すれば「今後も態度を改めないと、社内で適正な処遇をくだすこと」を伝えられるでしょう。
また、社内規則に違反する社員に対して釘を刺す場面でも、「然るべき対応」は使用されます。
「然るべき対応」の類語・言い換え表現
「然るべき対応」の類義語や言い換え表現として、どのような言葉が挙げられるのでしょう。
ここでは「然るべき対応」の類義語や言い換え表現を、例文とあわせて紹介します。
相応の措置
「相応の措置」は「然るべき対応」と同義の言葉です。
- 「違法行為に対して、相応の措置をとらせていただきます」
上記の例文からは「違反行為の度合いに応じて、適切に対処すること」が伺えます。
然るべき措置
「然るべき措置」も「然るべき対応」の言い換え表現として使用できる言葉です。
このフレーズにある「措置」は、「ふるまう」を意味する「措」と「すえる」を意味する「置」が組み合わさってできており、「物事に対して必要な手続きをする」ことを表す言葉です。
したがって、「然るべき措置」は「然るべき対応」と同様、状況に応じて法的に対処する意思があることを示せます。
- 「これ以上の迷惑行為が継続するのであれば、然るべき措置をとります」
上記の例文では「今後も迷惑行為を継続すれば、法的に対処する」と警告しています。
然るべき対処
「然るべき対処」も「然るべき対応」と同義の表現として使用できる表現です。
- 「これ以上の業務妨害には、然るべき対処をとらせていただきます」
上記の例文からは、「こちらに対する業務妨害が継続するのであれば、被害に応じて法的に対応すること」が伺えるでしょう。
したがって、「然るべき対処」は、「然るべき対応」と同じような場面で使用できる表現といえます。
適切に対処
前述のとおり「然るべき」には、「適切な・ふさわしい」という意味があります。
そのため「適切に対処してください」と表現すれば、「状況に応じてふさわしい対応をしてください」という意味を表せます。
また、「適切に対処」は「然るべき対応」と同様に、相手の違反行為を抑制する場面でも用いられる表現です。
- 「会社での違反行為があれば、社内規則に基づき適切に対処します」
上記の例文からは、「違反行為があれば、社内規則に則ってふさわしい処分をくだすこと」が示唆されています。
「然るべき対応」の意味を覚えておこう
「然るべき対応」は相手の違反行為に対して、注意・警告する場面でよく用いられる言葉です。
「然るべき対応」の正しい使い方を把握し、状況に応じて適切に使用しましょう。