女優の沢口靖子主演、シリーズ誕生から25年目を迎えたテレビ朝日系ドラマ『科捜研の女season23』が、伝統ある「水曜21時」枠でスタートした。「“科学捜査”と“人間ドラマ”が融合した至高のミステリーを目指したい!」と沢口が宣言した通り、初回2時間スペシャルは、大掛かりなロケと緊迫のミステリー、深みある人間ドラマが展開し、放送を待ちわびていたファンを納得させた。23日放送の第2話では、香道“宝居流”の家元・宝居茅子(浅野ゆう子)の孫娘が誘拐され、5億円を要求される事件に挑む。

今回は、25年目を走り始めた榊マリコ=沢口にインタビュー。現在の心境や、レギュラー陣の様子を聞いた。また、にわかに注目を集めているグッズ「榊マリコ ぬいぐるみ」への感想を直撃すると「続けてきたことで生まれた愛の結晶なんですよ」と微笑みを見せてくれた。

  • 女優の沢口靖子 撮影:望月ふみ

    女優の沢口靖子 撮影:望月ふみ

■25年目を迎えたキャラクター・榊マリコの軸は変わらず

――真夏の京都の撮影はいかがですか?

本当に暑いです。対策としましては、本番直前まで、氷や保冷剤で首の後ろを冷やして体温を下げて臨んでいます。あとは塩水を作って、それをマイボトルに入れて持ち歩いています。

――改めまして、25年目おめでとうございます。

本当にありがとうございます。みなさまのおかげで、25年目を迎えることができました。毎シーズン、テーマやテイストが違っていて、その味わいを楽しみながら続けてきました。本作では科学で犯人をつきとめていくクールな面と、ひとりの人間として登場人物に寄り添ってあげるホットな面とを大切にしながら演じています。

――楽しみながらとのことですが、25年というのは、本当にすごいことです。世界観を守りながらも変化を取り入れて進んでいくことの難しさ、そのバランスとどうやって常に向き合っているのでしょうか。

マリコの真実を追求する姿勢、軸は変わらず、枝葉はいろいろな方向に伸びていっていいんじゃないかと思っています。ふり幅は自由に。

――それは、沢口さんご自身の俳優としてのスタンスとも重なりますか? 軸はしっかり、でも耳をふさぐのではなく、いろいろなものを受け入れる姿勢は持ちつつ。

そうですね。そうありたいと思っています。まだ発展途上です。そうありたいな、と。

  • テレビ朝日提供

■心が“普段着”のような食事会で絆が強固に

――これだけのレギュラー陣がみなさんそろうのも本作の魅力です。

はい。今回、クランクインの前に科捜研メンバーで集まる機会があり、素顔のメンバーと気軽におしゃべりして、士気が高まった感じがしました。

――お食事会ですか? どなたが特にはしゃいでいたといったことは。

みなさん、はしゃいでましたよ。撮影とはまた別なので、気持ちが楽だったんですかね。本当に気軽に、忌憚なくいろいろな話ができて、あっという間に時間が過ぎましたし、絆が深まった感じがしました。そうした時間は久しぶりでしたし、みなさんと普段着で会ったような、もちろん普段着ではないんですけど。うふふ。心がね、普段着で会えたような感じがして、いろいろな話ができて、とてもよかったです。

――ここ数年はコロナ禍で、どうしても特別な緊張感のもとでの撮影でしたでしょうから。

そうですね。撮影中でもテストとテストの合間も、みなさんすっと控え室に戻っていたんですけど、今回は撮影でもそれがなくなりましたね。