映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』の完成報告会見が23日に都内で行われ、岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、宮藤官九郎(脚本)、水田伸生(監督)が登場した。
同作は日本テレビ系列で2016年4月期に放送された連続ドラマの映画化作。「ゆとり世代」と社会に括られたアラサー男子3人の物語が、夫婦仲はイマイチ、家業の酒屋も契約打ち切り寸前の正和(岡田将生)、いまだに女性経験ゼロの小学校教師・山路(松坂桃李)、事業に失敗し、中国から帰ってきたフリーター・まりぶ(柳楽優弥)の前に「Z世代」「働き方改革」「テレワーク」「多様性」「グローバル化」といった新時代の波が押し寄せる。
『ゆとりですがなにか インターナショナル』というタイトルも実は…
宮藤は映画化の経緯について「別の作品の打ち上げの時に、桃李くんが『ゆとりの“ハングオーバー!”でできませんかね?』と言われて、いいなと思ってそのまま水田さんにお伝えして、『じゃあ海外ロケだ』『インターナショナルってタイトルつけましょう』と、そこまですごい早く決まったんですよ。だけどコロナがあったりとかで、話してるうちに『海外に行かなくても、日本にいっぱい外国の人が来てるし、いつもの八王子から高円寺の間でインターナショナル感が出せるんじゃないか』となって、『海外行くのやめましょう』って」と説明。
松坂が「ぐっと縮まりましたね」と苦笑すると、宮藤は「海外に行くつもりだったという意味での『インターナショナル』。海外に行けなかった人たちなんです」と明かし、岡田は「いらないじゃないですか!」とツッコミ。宮藤は「名残ですね。『インターナショナル』は残ってますが、全然行ってないです」とまとめていた。
一方で柳楽は中国帰りという設定もあり「僕は中国語のセリフがたくさんありまして、なかなか覚えられないんですよね、難しくて。ただシーンとしてまとまると、ちゃんと面白い雰囲気になってるな、頑張ってよかったなと感じました」と述懐。「全然文法とかがわからないので、耳で覚えてきそれをひたすら練習しました」という柳楽に、岡田も「すごかったです。『さすが柳楽優弥』と思うくらい完璧で、ストイックな方なので、素晴らしいなと思いました」と絶賛する。柳楽が「謝謝」とお礼を言うと、岡田が「そこだけインターナショナルが残ってるんですね」と気付き、宮藤も同意していた。