LITUSは8月10日、婦人科形成に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2023年7月6日~2023年7月20日、婦人科形成に関する悩みがある女性(回答数300件)を対象にインターネットで(クラウドソーシングサービスを利用し回答を収集)で行われた。
悩みトップ3はデリケートゾーンの黒ずみ・臭い・大きさ
デリケートゾーンの形の悩みや機能の不調などを、カウンセリングや手術でサポートするのが「婦人科形成」と呼ばれる診療科目。今回、婦人科形成に関する悩みを抱える女性に対し、9個の選択肢から悩みに該当する項目を調査した。このアンケート調査での年代別構成比は上記のとおりで、30代~40代の回答者が70%以上を占めている。
「婦人科形成に関する悩み」の1位は「デリケートゾーンの黒ずみ」だった。また、2位には「デリケートゾーンの臭い」、3位には「ヒダが大きい、左右差が気になる(小陰唇の悩み)」がランクインし、多くの人が目に見えたり嗅覚で感じたりと、自分で気がつきやすい部分に対して悩みを抱えていることがわかった。7位の「その他」に関しては、選択肢になかった「かゆみ・かぶれ」「出血」といった悩みが寄せられた。
また、2位「デリケートゾーンの臭い」(48票)から6位「膣がゆるい、膣から水や空気が漏れる」(27票)までは票数が僅差となっていることからも、婦人科形成に関する悩みの幅の広さがうかがえる。
「婦人科医に相談する」はわずか9%
つづいて「婦人科形成に関するお悩みに関して、もっともよくとる行動」を調査したところ、87%の人が「インターネットで情報を探す」と回答した。
2位の「婦人科医に相談する」は全体の9%程度にとどまり、続いておこなった「婦人科形成のクリニックで実際にカウンセリングや施術を受けたことはありますか?」という質問でも「ない」と回答した人が90%を超えていた。
「ない」と回答した人からは「恥ずかしくてクリニックへは行きにくい」という声があげられ、多くの人がデリケートな部位ゆえの相談しづらさを感じていることがわかった。
最後に「婦人科形成のクリニックを選ぶときに、もっとも重視するポイント」を調査したところ「悩みを親身に聞いてくれそうか(対応の丁寧さ)」が1位となった。多くの人が婦人科形成に関して相談のしづらさを感じつつも、親身に聞いてくれる環境であれば相談したい、という期待を抱いていることが分かる。
さらに、婦人科形成クリニックを選ぶときに重視するポイントとして「女性の医師・スタッフのみ在籍していること」は全体の30%の回答者が支持しているものの、2020年時点で診療所勤務の女性婦人科医師の割合は28.5%、形成外科では31.5%と、女性医師のみに担当してもらう環境が一般的であるとはいえない。
デリケートな部位に関して、相談や治療を進めるのであれば同性の医師の方が少しでもリラックスできる、と患者側が感じるのは自然な流れ。患者側の需要と医院側の実態が乖離している点は、これから改善されるべき課題と言える。