フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、大阪・西成の「三角公園」で、命の叫びを響かせるジャズシンガー・坂田佳子(51)を追った『生きる歌 ~三角公園の歌姫とわたし~ 前編』を、13日に放送する。

  • 部屋で泣く坂田佳子=フジテレビ提供

日雇い労働者の街として知られる西成にある通称「三角公園」で、命の叫びを響かせる坂田。かつては高級ホテルの専属歌手でライブハウスにも引っ張りだこだった彼女が、西成に流れ着いたのは、3年前のことだった。

あまりにも自由過ぎる言動や、アルコール依存症による問題行動で、数々の店を出入り禁止に。夫からも「別れてほしい」と告げられた。全てを失い、知人を頼り、たどり着いたのが西成の街だった。「自分には歌しかない」と歌う場所を求め、近くにあった三角公園で歌い始めると、SNSで話題を呼び、今では全国から坂田の歌を聴こうと多くの人が訪れる。その波乱万丈な生き方を知り、人生相談をされることも。

2022年秋、坂田のストリートライブを涙ながらに聞き入っていた仁美さん(56)に出会った。4カ月前に「末期がん」と宣告され、一時は自ら命を絶つことも考えた。しかし、たまたまYouTubeで出会った坂田の歌に救われたのだという。今はその力強い歌声が病と闘う原動力となっている。

今でこそ「三角公園の歌姫」と呼ばれる存在となった坂田だが、当初SNSで話題となったのは、その歌声よりもお酒を飲んで暴れる姿。三角公園を訪れる観客の中には、そんな姿を求める人たちも。歌手としてではなく“見せ物”になってしまった現実に、坂田はある決断を下す。

ナレーションは、きゃりーぱみゅぱみゅが担当する。

(C)フジテレビ