電気代などさまざまな値上げに悩まされる今年の夏。「そろそろ本気で家計改善しなければ」「いいかげん投資を始めないと」と焦りを感じる人も多いでしょう。そこで、夏休みのまとまった時間を利用し、「お金の勉強」をしてみるのはいかがでしょうか。
ここでは、お金に関するおすすめ著書を5冊厳選してご紹介します。特に、初心者向けにわかりやすく解説された本をピックアップしましたので、「お金の基礎的な知識からしっかり学びたい」という人はぜひ手に取ってみてください。
1.『書けば貯まる! 共働きにピッタリな一生モノの家計管理』
「うちの家計ってこのままで大丈夫? 」「無駄使いはしていないはずなのに、なぜかお金が貯まらない」など、お金に漠然とした不安や問題を抱えている方に特におすすめの1冊。
本書は書き込み式になっているため、ステップに従って預金や株式、保険などの資産、住宅ローンなどの借り入れ、年間を通じての収支などを書き込むだけで、家計全体を「見える化」することができます。
最後まで作業を進めると、「貯まる仕組みシート」が完成。いくら貯めるべきでいくら使えるのかが明確になるため、お金に対する不安やモヤモヤが解消できるでしょう。
この本では、毎月の収支だけでなく、資産全体を書き込んでいくため、加入している保険や保有している金融商品を細かく記載するのは少し大変ですが、一度シートを完成させれば、まさに「一生モノの家計管理」が叶います。
「お金のことをなんとかしなければ」と思っていても、忙しい日々の中では後回しにしてしまいがち。夏休みは、この本を片手に家計とじっくり向き合うチャンスです。
『書けば貯まる! 共働きにピッタリな一生モノの家計管理』
著者: 塚越 菜々子
発売日: 2020年12月7日
出版社: 翔泳社
価格: 1,650円(単行本)
2. 『本当の自由を手に入れるお金の大学』
インターネット上の口コミでも「面白い」「わかりやすい」と大きな話題になっている本書。著者は、高校在学中に起業した両@リベ大学長氏で、YouTubeのチャンネル登録者数239万人という有名人です。
「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」という視点からお金について詳しく解説し、自由な生活を手に入れるための道筋を示してくれています。「給料以外に収入の柱が欲しい」「お金を増やすには具体的に何をすればいいか知りたい」「悠々自適な生活を目指している」という方は必見ですよ。
本書は一般的なお金の本とは少し毛色が異なり、転職や副業で稼ぎを増やす方法が書かれていたりと、かなり実践的な内容。たとえば、「副業で何をしていいかわからない場合は、SNSで情報発信を始めよう」と勧めています。
また、節約についても触れられていますが、通信費節約のページでは、格安SIMの乗り換え方まで具体的に書かれている親切さ。これなら、「今度こそ行動に移そう」と背中を押してもらえるはずです。
経済的に自由になるための方法が詳細に書かれているため、本のボリュームは少し多めですが、イラストが多くカラフルな誌面なので飽きることなくスラスラ読み進められるでしょう。
気軽に読めるのに、「これが知りたかった! 」という内容が網羅されており、読み終わったあとの満足感はかなり高いはず。また、「こうした副業はやっていけない」「○○投資には注意」など、「やってはいけないこと」に関する言及もあるため、大切なお金を守る知識も身に付きます。
『本当の自由を手に入れるお金の大学』
著者: 両@リベ大学長
発売日: 2020年6月19日
出版社: 朝日新聞出版
価格: 1,540円(単行本)
3. 『改訂版 一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』
投資に興味はあっても、「投資信託って結局どんな仕組みなの? 」とわからないままになっていないでしょうか。また、来年からNISAの新制度が始まることもあり、「投資信託についてちゃんと知っておきたい」と考えている方もいるでしょう。
そんな投資信託について一から丁寧に書かれているのが、こちらの1冊。ロングセラー『一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』の改訂版となる本書、著者は、特に投資信託の解説に定評があるファイナンシャル・ジャーナリストの竹川氏です。
複雑な仕組みに見える投資信託についてかみ砕いて説明されているので、投資信託を全く知らない人でもこれ1冊でしっかり理解できるはず。また、おすすめの商品や買い方、運用の仕方まで網羅されている実用的な内容のため、初心者でもすぐに運用にチャレンジできます。
途中からは難しく感じる内容も出てきますが、何度も読み込むうちに理解が深まります。NISAやiDeCoなど、さまざまな運用に関わってくる投資信託を、夏休みのうちにマスターしましょう。
『改訂版 一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』
著者: 竹川 美奈子
発売日: 2018年9月6日
出版社: ダイヤモンド社
価格: 1,650円(単行本)
4.『 難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください! 』
「マンガでわかりやすくお金について知りたい」という方におすすめなのが、こちらの1冊。シリーズ50万部を突破した大ヒット書籍のマンガ版となる本書は、金融12社を渡り歩いた毒舌経済評論家の山崎元氏と大橋弘祐氏の共著です。
物語は、普通のOLに山崎元氏がとり憑き、銀行、保険、不動産などの金融業界を論破するというもの。一見トンデモ展開に思えますが、マンガが面白いうえ、マンガの内容がチャプターごとに図解で整理されているので2度にわたって理解が深められます。
また、お金を増やすための行動が具体的に書かれているため、「結局、何をすればいいのかわからない」という事態にはなりません。保険の選び方、マイホーム購入の考え方など、思わず「なるほど」と思うような解説が充実しています。
山崎氏がとり憑いたOLの「真理」が本質的なところをついているので、「なぜこうすべきなのか」がストンと腑に落ちるはず。多くの人が抱いているお金の思い込みをわかりやすく正してくれているため、本書を通じてたくさんの発見があるでしょう。
『 難しいことはわかりませんが、マンガと図解でお金の増やし方を教えてください! 』
著者: 山崎 元・大橋 弘祐
発売日: 2021年10月7日
出版社: 文響社
価格: 1,518円(単行本)
5. 『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』
最後にご紹介するのは、「投資の超基本的なことから学びたい」という方におすすめの1冊。こちらは、WEBサイト「初心者のための5分でわかる投資・イデコ・年金の仕組み! ど素人以下の今更聞けないお金の話」に加筆・修正して書籍化したものです。
本書では、利回りや単利・複利など、投資をするうえで欠かせない超基礎知識が丁寧に解説されているだけでなく、特定口座と一般口座どちらを選ぶべきか、株のチャートやローソク足の見方など、投資に関する実践的な知識も網羅されています。
株や投資信託、つみたてNISA、iDeCo、ふるさと納税の仕組みについて細かに書かれているため、ページ数も315ページとボリュームがありますが、会話形式で進むためスラスラと読めるでしょう。
投資についての基本的なことだけを初心者向けに書いた本ですので、「投資のことが何もわからない」と感じている人には特におすすめ。これ1冊読めば、投資の基礎力がかなり身につくはずです。
『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』
著者: Edit room: H
発売日: 2020年1月10日
出版社: AmazonのKindleにて出版
※ペーパーバック(1,738円)あり
価格: 680円(Kindle版)
本を活用してお金の知識を身に付けよう
今回は、お金の勉強におすすめの5冊をご紹介しました。お金について知りたいとき、インターネットなどの情報を参考にするのももちろんいいですが、体系的にまとめられた本を1冊読むと、それだけでお金の知識がグンと身につくものです。
まとまった時間のとれる夏休み。レジャーを楽しんだり日頃の疲れを癒したりしながらも、「お金の勉強のための時間」を少しだけ確保してみてはいかがでしょうか。