三菱自動車工業の人気車「デリカミニ」に、さっそくキャンプ仕様のカスタムカーが登場した。発売から3カ月も経たないデリカミニのカスタムを実際にこの目で見たのは今回が初めて。「デリカ」を名乗るだけあって軽自動車ながらタフなデザインが売りの1台だが、車中泊もこなせるカスタムモデルはどんな仕上がり?
デリカミニにギア感をプラス! よりタフな印象に
デリカミニのカスタムカーを製作したのは千葉県にあるD&Dスタジオ東日本。北海道と鹿児島で三菱自動車のディーラーを展開するD&Dマネージメントのグループ企業で、これまでにも「デリカ D:5」のカスタムを手がけるなど三菱車についてはスペシャリストだ。
デリカミニは「Reliable & Active Super Height Wagon」(頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン)をコンセプトとする三菱自動車の新型モデル。タフでありながらもかわいい見た目や軽自動車とは思えない4輪駆動へのこだわりなどが特徴で、発売開始前の予約注文で受注台数が1.6万台を超えるなど大人気となっている1台だ。
ベース車両に選んだデリカミニの魅力とは? D&Dスタジオ東日本の担当者はこう話す。
「まずは外観デザインです。実は、デリカ D:5も今のデザインになってからの方が売れています。三菱自動車に興味がなかった人が、今のデザインになったデリカ D:5に乗って『こんなにいいクルマなんだ』と認識してくれたこともありました。あんなに大きいクルマですが、ものすごく速くて燃費もよく、ミニバンなのにSUVという得がたいキャラクターがあります。ただ、さすがに1車種だとラインアップとして弱かったのですが、デリカミニが追随してくれたおかげで、女性客が関心を示してくれるなど間口が広がりましたね」(以下、カッコ内はD&Dスタジオ東日本の担当者)
担当者によると、デリカミニは「カスタムしやすいクルマ」だという。
「Nボックス(ホンダ)、タント(ダイハツ工業)、スペーシアギア(スズキ)など軽スーパーハイトワゴンのライバル車は多いのですが、その中でもデリカミニはアウトドアっぽいカスタムがしやすいので、同じクルマが多く出回ったとしても他との差をつけやすい1台だと思います。デリカミニのベースであるデイズルークス(日産自動車)にゴツゴツしたホイールやバンパーを付けても少し方向性が違いますが、デリカミニであれば『そういうのが好きなんだ』と周囲から理解も得やすいのではないでしょうか」
展示車両はフロントバンパー、ホイール、マッドガードをカスタムし、屋根にジェームス・バロウド製のルーフテントが取り付けてある。
デリカミニのカスタム車はこれからどんどん増えていきそうだが、いち早く完成させたD&Dスタジオ東日本の強みは?
「私どもはグループでディーラーを展開している関係上、車両を安く仕入れられますので、ある程度のカスタムを施しても、価格を通常の新車より少し高くなるくらいで抑えることができます。もちろん、カスタムパーツを付けたくないというお客さまにはフルノーマルでのお渡しも可能です」
受注好調なデリカミニだけにカスタムカーも納期が気になるが、意外に納車は早そうだ。同社ではまとまった数を仕入れているそうで、「白/黒と緑/黒は在庫を持っているので、フルノーマルでもカスタムでもすぐに納車できます。カスタムの作業にも、現状では1日もかかりません」とのことだった。