国立科学博物館が、資金不足を解消するためのクラウドファンディングを目標金額1億円で開始し、数時間のうちに1億円の資金調達に成功したことが、大きな話題になっていた。この支援は現在もひろがり続けており、クラウドファンディング開始から3日足らずの8月9日には、なんと支援額「5億円」を達成し、現在でも出資が伸びているなど、未だ話題が止んでいない。ネットでは「払いたい人まだまだ続出しそう」「もうそんなに!」などの声があがっている。
国立科学博物館によると、これまでに収集した標本・資料などを500万点以上の管理に多くの費用を要していたが、近年新型コロナウイルスの影響による入館者の減少や、光熱費、原材料費の高騰から、資金的に大きな危機にさらされたため、資金調達のクラウドファンディングを開始したとのこと。
🔥クラウドファンディング目標金額達成しました🔥
— かはく【国立科学博物館公式】 (@museum_kahaku) August 7, 2023
多くのみなさまにご支援いただいて、本日目標金額を達成しました。
本当にありがとうございます。
篠田館長と真鍋副館長より、みなさまへ、御礼のメッセージをお届けします。 pic.twitter.com/7ORTCXBGwz
今回のクラウドファンディングは、同館の抱える500万点以上の膨大なコレクションをこれからも維持し、さらに充実させていくためにかかる費用を集めるもの。8月7日にプロジェクトが開始され、わずか9時間で目標金額である1億円を突破し話題となっていた。その後も順調に支援金は集まり、8月9日には支援総額が5億円を突破し、今もなお支援額は増え続けている。記事掲載時点では、支援者数は33,000人を超え、支援総額は5億4,600万円を突破している。
支援に対する返礼品として、標本をかたどったアクリルスタンドや、研究者が「最推し」標本を解説した「オリジナル図鑑」、博物館のバックヤードツアーなどの魅力的なものが40種類以上ラインナップしているが、記事掲載時点では、ほとんどが完売となっている。なお、「完売」となった返礼品について、個数追加が可能なものについては来週以降反映予定とのことだ。
同館は、本プロジェクトについて「金的な困難を乗り越えることはもちろんながら、このプロジェクトを通して、かはく(国立科学博物館)を応援してくださる『仲間を増やす』ことも大きな目的」だとしている。そのため、すでに目標金額は達成しているが、「まだまだかはくの仲間を増やすため、残りの期間も、研究員による動画配信や記事発信などかはくのリアルをお見せする機会をたくさん設けていく予定」とのこと。
本プロジェクトは11月5日まで続く予定。8月10日には、副館長・研究者たちが登場し、支援への御礼を伝えるとともに、同館のコレクションについて語る特別配信も予定されているので、興味があればチェックしてほしい。
ネット上では「もうそんなに集まったんだ!良かった!」「これは払いたい人まだまだ続出しそうだな」「やってみないと分からない、を体現してくれた」「とても良い事だけど、これで政府が『今後も経営大変な時はクラファンで頑張ってね』とならないか心配。歴史的価値のあるものはある程度国が守っていかないと」「正直クラファンのリターンのセンスが良すぎて定期的にクラファンして欲しいくらい」などの声が寄せられた。