『みんなの遺品整理』を運営するLIFULL seniorは「遺品整理・生前整理の利用実態に関する調査」の結果を8月9日に発表した。同調査は2023年6月29日~7月5日の期間、直近5 年以内に遺品整理・生前整理を作業業者に依頼した全国の20代以上の男女500名を対象にインターネットを用いて行われた。
作業業者に依頼したことで発生したトラブルがあったかを尋ねたところ、約4割(36.2%)がなんらかのトラブルを経験していることが判明した。中でも作業後の理不尽だと感じられる値上げが最も多く、遺品整理・生前整理業者の料金における不透明性に疑問を抱く人が多いことがうかがえるという。
作業業者からの“見積もり表示額”と、“最終的な請求金額”の金額差を尋ねたところ、約半数(47.2%)が少なからず追加請求されたことがあることが分かった。中には20万円以上の高額請求をされたケースもあった。同社によると、遺品整理業者による作業の相場価格は1R/1Kで30,000~80,000円のため、20万円以上の増額は著しい高額請求だという。
遺品整理・生前整理を依頼した作業業者に「遺品整理士」が在籍していたかを尋ねたところ、約4割が「分からない、遺品整理士を知らない」(41.6%)、約2割が「在籍していなかった」(23.6%)と回答。「遺品整理士」は、認知度が低く業者選びにおいては重要視されていないことがうかがえるという。
遺品整理・生前整理を、作業業者に依頼しようと思った理由を質問したところ、最も多い理由は「物が多く、自力では片付けられそうになかったから」(39.6%)。続いて、「家が遠方にあり、片付けに行くのが困難だから」(19.8%)、「家を引き払う必要があり、急いでいたから」(19.8%)、「自力で片付ける時間が、捻出できそうになかったから」(19.6%)という結果に。
自力での片付けが困難なため依頼をする需要が最も多い結果だが、遺品整理業者を選定する上で重要な情報収集に時間をさけない「家が遠方にあり、片付けに行くのが困難」(2位)、「家を引き払う必要があり急いでいた」(3位)などの“家の引き払い”のニーズが高いことも読み取れるという。