不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」は、計画されながらも実現されていない鉄道路線「未成線」の人気ランキング「関東編」を公開した。

  • 「実現してほしかった未成線ランキング(関東編)」が公開された

1872(明治5)年に日本最初の鉄道が開通して以降、とくに好景気にわいた大正時代に鉄道・軌道を敷設する計画が次々に生まれたものの、昭和恐慌などの影響で頓挫する計画もあり、多くの未成線が生まれた。戦後も、増大する通勤需要の受け皿となる路線やニュータウンへの乗入れ路線が計画されたが、経済情勢の変化や需要の過大予測などで未成線となったものも存在する。

そこで今回、関東の主要な12の未成線について、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県在住の20~60代の男女1,100人を対象に、「実現してほしかった未成線」についてアンケート調査を実施した。

  • 関東の「実現してほしかった未成線」ナンバーワンは「羽田・成田リニア新線構想」

1位に選ばれた「未成線」は、羽田空港と成田空港を約15分で結ぶ「羽田・成田リニア新線構想」。両空港間のアクセス強化はもちろん、首都圏各地からの空港アクセスも改善することで国際競争力をつけようと構想されたが、高額な事業費などから計画は具体化していない。

2位は大正時代に計画された「東京山手急行電鉄」。山手線の外側に第二の山手線ともいえる環状鉄道を走らせる計画だったが、昭和初期の不景気で資金が集まらず、実現しなかった。

  • 山手線の外側に環状線を計画した「東京山手急行電鉄」」

  • 東京駅と成田空港を新幹線が結ぶ「成田新幹線」

3位には、新幹線の未成線である「成田新幹線」が選ばれた。都心から離れた成田空港へのアクセス路線として期待された路線で、実現すれば東京駅から約30分で成田空港に到着できたはずだった。反対運動などによって実現しなかったが、千葉県を走る北総鉄道の横には、成田新幹線が通る予定だった広大な土地がいまなお残っている。

4位は京急電鉄の前身、湘南電気鉄道が計画した「三浦半島循環線」。実現していれば、三崎港や葉山など、現在は車やバスでしか行けない場所へ電車で行けるはずだった。5位は国分寺から多摩川に沿って南下する「国分寺線」。東急電鉄の前身である池上電気鉄道が計画したが、ライバル企業との激しい競争により実現しなかった。