マイナビは7月31日、前月転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人に向けて実施した「中途採用・転職活動の定点調査(2023年6月)」の結果を発表した。
調査は7月3日~6日、従業員数3人以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員854人、個人1,370人を対象に行われた。
まず、23年6月に中途採用活動を実施した企業は、全体で42.7%となった。従業員規模別に見ると、「50名以下」が27.6%、「51~300名以下が48.0%、「301名以上」が54.7%となっている。
中途採用の実施理由としては、「退職者・休職者(産休・育休含む)の補填」が45.2%で最多となり、次いで「年齢など人員構成の適正化」が42.9%、「組織の存続と強化(活性化)」が41.7%で続いた。
前年同月比では「経営状態の好転・既存事業の拡大」(35.4%)が+6.2%となり、企業の良好な経営状況が積極的な採用活動に結びついている事が伺えた。
今後3カ月間で転職活動を行う予定の人に、現在勤めている企業が給与や賞与を決定する際に重視していると思うものを聞いてみた。すると、「本人の年齢や勤続年数」が36.6%で最も多く、「本人が持っている能力」が31.6%で次いだ。
年代別に見ると、「本人の年齢や勤続年数」が20代で52.3%、30代でも36.1%と若年層で高くなった。一方で「本人が持っている能力」は40代で35.1%、50代でも37.2%と最多になり、年代によって異なる結果となっている。
また、転職先の企業に評価の際に重視していて欲しい要素を尋ねると、「本人が持っている能力」が45.0%で最多となり、「本人が目標達成に向けて行った、行動・プロセス」が20.9%で続いた。年代別でも「本人が持っている能力」が全年齢で最多に。特に40代では51.1%、50代で53.0%と、年齢が上がるにつれて割合が高い傾向が見られた。
ITエンジニアの求人に応募したい人の中で、現職がITエンジニアでない人は37.1%であった。ITエンジニアではない人に開発経験の有無を聞くと、仕事あるいはプライベートで経験がある人は51.1%と半数を超えた。
また開発経験は無いが学習経験がある人は3割ほどで、開発も学習も全くしていない人は約2割となっている。
今後3ケ月以内に「ITエンジニア」を募集予定の企業に対して、応募者が開発未経験の際に採用の可能性があるかを聞いたところ、31歳以上でも採用の可能性がある企業は52.3%と半数以上であった。