キヤノンは8月1日、1型のカラー撮影対応SPADセンサーを搭載したレンズ交換式の超高感度カメラ「MS-500」を8月下旬に発売すると発表した。2023年4月に開発発表を行い、「光の軌跡が撮れる!?」とSNSで話題になったカメラ。2023年4月に米国で開かれた展示会「2023 NAB Show」(NAB 2023)では、実際に動作する試作機を参考出展していた。価格はオープン。
港湾や公共インフラ施設、国境付近などの監視用に開発された高感度カメラ。光の粒(光子)を一つひとつ数えることができるSPADセンサーを搭載するのが特徴。光子一つひとつを電気信号に変えるため、原理的に電気信号にノイズが入らず、暗い場所でもわずかな光を検出し、ノイズの影響を受けずに被写体を鮮明に撮影したり、対象物との距離を高速・高精度に測定できる。
暗闇でも320万画素のカラー撮影が可能で、昼夜を問わず数km以上先の遠方をカラー映像で監視できるという。
MS-500は、放送用レンズで用いられるバヨネット方式のマウントを採用しており、大半の放送用レンズが装着できる。
最低被写体照度は0.001lux、映像出力は最大1920×1080/59.94P。本体サイズは約128×128×184mm、重さは約2.2kg。