羽田みらい開発は、大田区と官民連携で開発を進める大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」(以下、HICity)を、11月にグランドオープンする。一部エリアは、2020年7月に先行オープン済み。
羽田空港に隣接する羽田空港跡地第1ゾーン整備事業において開発が進むHICityは、「先端」と「文化」の境界を越えた交流を誘発し、新たな価値創造を実現する日本初のスマートエアポートシティ。
延床面積約13万㎡を超える建物に、研究開発施設、オフィス、先端医療センター、イベントホール、宿泊施設、日本文化体験施設、飲食施設などを中心とした、多彩な施設が集積するという。
多様な人々が集まり、交流できる様々な用途・拠点を整備するだけでなく、自動運転バスや自立走行ロボットの実証実験、屋内外での音楽ライブ、定期開催のイベントなど、ソフトの仕組みも充実。単なる大規模施設ではなく、すべての人に開かれた「まち」として成長していくことを目指しているという。
このたび、新たに竣工(しゅんこう)したのはZONE A、B、Cの施設。ZONE A の地下1階から地上4階には、藤田医科大学による次世代医療・研究の拠点施設が完成する予定。本施設では、再生医療やがんゲノム医療の提供をはじめ、最新機器による健診、高度な不妊治療、ITを用いたリハビリテーション等、保険診療にとらわれない革新的な医療を展開する。
また、施設内には手術支援ロボットや様々な医療機器メーカーのラボを備え、新規治療法の開発や創薬などの研究に取り組むことで、医療における産学連携JAPANモデルの確立、さらには国民の健康に寄与することを目指しているという。
ZONE A の地上5階から10階には、「ホテルメトロポリタン 羽田」が登場。旅のニーズにあわせて選べる全13種類、計237室の客室に加え、屋上展望デッキ、レストラン、ジム等を備えている。10月17日開業予定で、予約受付が開始している。
その他、ZONE B には、研究開発施設やオフィスが入る予定で、基準階は1,700坪超え、最大8分割に対応可能なフロアプレートになっているという。
各階南北2か所に外気を感じられる専用バルコニーを有し、共用部には、リフレッシュコーナー、パントリー等の配置、空港や富士山が望めるオフィス専用の屋上デッキも設けるなど、オフィスワーカーの利便性・多様性に配慮する設計になっている。
ZONE C には、「terminal.0 HANEDA」が予定されている。日本空港ビルデングによる、羽田空港の課題解決に異業種連携で取り組む研究開発拠点で、空港の施設や機能を有したモックアップを整備。各企業のノウハウや技術を活かし、参画企業とともに研究・開発していく場となる。
また、企業間連携の活性化を促すため、参画企業が日常的に利用できるコワーキング機能も整備されるという。オープンは2024年1月30日を予定している。