LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は、「実現してほしかった未成線ランキング(関西編)」の結果を7月26日に発表した。未成線とは、計画されながらも実現されていない鉄道路線のこと。調査は2023年7月11日〜13日の期間、京都府・大阪府・兵庫県在住の20〜60代の男女1,100名を対象に行われた。

  • 実現してほしかった未成線ランキング(関西編)

1位は393人が回答した「関西リニア構想」。大阪市中心部と関西国際空港をリニアモーターカーで結ぶ構想で、実現すれば、現在30分以上かかる大阪中心部と関西空港を10分台で結ぶとされていた。だが、新たに関空アクセスを担う新線「なにわ筋線」の計画が進み、この構想は具体化していない。

回答者からは「海外から訪日した方に日本の技術をアピールできる」「関空専用路線で運用してもらえればアクシデントや事故による遅延が減りそう」などの声が寄せられた。

  • 「関西リニア構想」

2位には、大阪から有馬温泉がスムーズにアクセス可能な「箕面有馬電気軌道(現:阪急電鉄)有馬線」(345人)がランクイン。阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道はかつて、宝塚と有馬を結ぶ鉄道を計画していた。

有馬には日本三古泉とのひとつ「有馬温泉」があり、大阪からは電車で神戸または三田を経由してアクセスできるが、この路線が実現していたら、大阪から有馬温泉へ直線的にアクセスできていたことになる。

なお、箕面有馬電気軌道は箕面や宝塚温泉などへの遊覧客を乗せる鉄道として建設されたが、沿線の住宅開発を成功させたこともあり、有馬線の計画は取り下げられた。

回答者からは「宝塚方面からも行けると便利で需要がありそう」「既存路線は通勤色が強く観光気分にならない。新線に観光特急を走らせてほしい」といった意見も。

  • 「箕面有馬電気軌道(現:阪急電鉄)有馬線」

3位は北摂エリアを一周し、新大阪駅へ向かう「阪急新大阪千里環状線」(338人)。既にほとんどの区間で鉄道の敷設に必要な免許が失効し、環状線は未成線となったが、今も一部区間の免許が維持されており、2031年に「新大阪連絡線」の開業を目指している。

回答者からの具体的な声は「ずっと十三から新大阪に行けたらいいのにと思っていた」「北摂地方では、それぞれの路線がつながっていないので、つながることのメリットが大きい」など。

  • 「阪急新大阪千里環状線」

4位は京阪電車が梅田に乗り入れる「京阪梅田線」(315人)。実現していれば、大阪のベッドタウンである京阪沿線から、地下鉄に乗り換えることなく大阪の中心地・梅田へアクセスできていたことになる。

  • 「京阪梅田線」

5位には新神戸からノエビアスタジアム神戸へ1本で行ける「神戸市営地下鉄海岸線延伸」(274人)がランクイン。回答者からは「現在の新神戸駅の利便性が飛躍的に高まる」「ノエビアスタジアム神戸に行く機会が多いから便利」といった意見があった。

  • 「神戸市営地下鉄海岸線延伸」