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大切な着物や浴衣のお手入れには、着物ハンガー(衣紋掛け・和装ハンガー)が不可欠。丈や袖が長い着物をシワなく伸ばし、湿気を飛ばす虫干しもできます。この記事では、着物ハンガーの選び方と、折りたたみタイプ、帯掛け付きなどのおすすめ商品、使い方をご紹介します。

着物ハンガーを使うメリット

普通のハンガーではなく、着物専用のハンガーを使うのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

まず、着物を着る少し前に着物ハンガーに掛けて準備しておくことで、着物自体の生地の重みでたたみジワを伸ばせます。

また、凸凹したハンガーだと着物が変色・色褪せしてしまう「ヤケ」が生じてしまうことがありますが、直線的な着物ハンガーならヤケをふせぐことができます。

さらに、着物ならではの仕立てに合ったハンガーなので、着物全体が広がり風とおしがよくなります。それによって、「虫干し」というメンテナンスもしやすく、湿気やニオイがこもるのを防ぐことができるのです。

【エキスパートのコメント】

着物専用ハンガーだからできるお手軽メンテナンス

着物は洋服のように着るたびに洗濯ができないので、お手入れに困ると思われがちですが、着物ハンガーに掛けるとお手入れがラクになります!

着用後すぐに着物ハンガーに掛けて1、2日陰干ししておくと、汗や湿気をしっかり飛ばせるので、そのまま収納するよりもカビや皮脂汚れを防げると着物屋さんで教わりました。

洋服ハンガーでは肩が下がって袖が重なってしまったりするので、やはり着物ハンガーが便利! 1本あると重宝します。(Kさん/30代)

着物ハンガーの選び方

それでは、どのようなポイントで着物ハンガーを選べばいいのでしょうか。ここからは着物ハンガーを選ぶポイントをチェックしていきます。

【1】袖幅と肩幅の長さをチェック
【2】帯掛けがあると便利
【3】収納しやすい折りたたみや伸縮タイプがおすすめ
【4】本体やフックの素材で選ぶ
【5】保管用ならクローゼット専用を

このようなポイントをおさえると、あなたにぴったりの商品がみつかるでしょう! それぞれ詳しく解説していきます。

【1】袖幅と肩幅の長さをチェック

着物ハンガーに着物を掛ける際のポイントが、袖をまっすぐに掛けられるかという点です。着物は曲線の多い洋服と異なり、直線で構成されています。そのため、袖がまっすぐに掛かると、全体的にキレイに収まります。

着物をまっすぐ掛けるためには、ハンガーの長さが肝心。まずは着物の裄丈(ゆきたけ)をチェックしてください。裄丈は着物の袖から肩までの部分(袖幅)と肩から衿のつけ根の中央部分(肩幅)を合わせた長さです。裄丈の2倍以上長いハンガーを選ぶと、袖口までシワになることなく着物を掛けられます。とくに、男性や身長の高い人の場合は裄丈が長いので、確認してから選びましょう。

【2】帯掛けがあると便利

帯も着物と一緒にハンガーに掛けられると、省スペースで収納できて便利! 着つけの際に着物と帯をセットで掛けられるので、サッと手にとりやすくなります。

帯だけであれば、洋服用のハンガーでも代用可能です。しかし、着物専用の帯掛けつきハンガーは、帯を掛けたり外したりしやすいよう工夫されているので、より使いやすいでしょう。

【3】収納しやすい折りたたみや伸縮タイプがおすすめ

着物は袖を広げた状態で干すため、ハンガーの長さが重要である一方、そのままでは収納スペースの幅を取ってしまします。そのため、着物ハンガーはコンパクトになるタイプがおすすめです。袖をとおす竿の部分が伸縮するタイプや折りたためるタイプ、また竿を組み立てるタイプなどが販売されています。

【4】本体やフックの素材で選ぶ

着物と言っても、浴衣のような軽くさらっとしたものから、振袖や留袖のように重厚感のあるものまでさまざまです。耐久性のないハンガーに重さのある着物を掛けていると、壊れてしまうおそれがあります。そのため、着物ハンガーは使う頻度や用途に応じて、素材をチェックしましょう。

着物を掛ける本体部分には、おもに3種類の素材が多く使われています。

・ABS樹脂製やアクリル製など:比較的手ごろな値段で手に入り、軽く持ち運びやすい
・ポリカーボネート樹脂製:丈夫なので着物の重さで変形しにくい
・木製・竹製:通気性は抜群だが職人による手づくりが多く価格が高め

また、本体部分だけではなく、鴨居などに掛けるフック部分の素材にも注目してみましょう。フックがABSやプラスチックでできているものは割れて壊れやすいため、重みのある着物には不向きになります。

鋼鉄などの金属製フックであれば、重厚な振袖と帯を一緒に掛けても耐えられるでしょう。着物ハンガーに掛ける着物によって使い分けができるといいですね!

【5】保管用ならクローゼット専用を

出典:楽天市場

基本的に着物はたとう紙に包んで桐ダンスなどで保管するのがいいですが、着物用のタンスをお持ちでない方もいるでしょう。洋服と同様にクローゼットにしまえると便利ですよね。

ただ、袖を広げて着物ハンガーに掛けたままでは、袖幅が広かったり着物が長すぎたりするので、そのままでは上手に収納できないため、保管用の着物ハンガーを使うのがおすすめです。たたんでいてもシワになりにくく、場所もとりません。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)