東京・上野の東京都美術館にて開催中の「マティス展」の入場者数が30万人を突破し、7月25日にセレモニーが開催された。
南フランスのアンティーブのパティシエ、グレゴリー・ルリッシュさん(50歳)、息子のアントワーヌさん(15歳)とルイさん(10歳)に、同館の山村仁志学芸担当課長より、公式図録や展覧会オリジナルグッズの記念品が贈られた。
グレゴリーさんは、「夏休みに息子たちと観光で来日し、美術館が好きで東京都美術館に来ました。マティスの作品では特に切り紙絵に関心があります。セレモニーに選ばれて幸運でした」と話した。
同展は、日本では約20年ぶりとなる大規模なマティスの回顧展。世界最大規模のマティスコレクションを誇るパリ、ポンピドゥー・センターから名品約150点を紹介している。また、マティス初期の傑作《豪奢、静寂、逸楽》が日本で初公開されている。
同展の音声ガイドナビゲーターを務める上白石萌歌さんは、「作品を通してマティスの人生にたくさんの方が想いを寄せていらっしゃるのだと思うと、胸が熱くなります。私も先日展示へ足を運びました! マティスの描くふくよかな曲線、踊るような色づかいにあっという間に心を奪われ、気がつくと大きな安らぎに包まれていました。やはり、肉眼で見るアートの力とは偉大です。マティスの作品を彼の人生と照らし合わせながら辿ってゆくと、彼がいかに貪欲に自分の芸術を追い求めていたかが分かります。自分で自分の限界を決めずに模索しながら突き進んでゆく彼の生き方は、きっと多くの方々に勇気を与えるのだと思います。私もそのひとりです。ぜひ美術館へ足を運んで、マティスの美しい生き様を目と心に焼き付けてください!」とコメントを寄せた。
「マティス展」は東京都美術館で8月20日まで開催中。