カタカナ語「リスキー」について、正しい意味や使い方をご存じですか。

本記事では「リスキー」の詳しい意味や、使い方を具体的な例文と共に解説。「リスク」との違い、「ハイリスク」「一か八か」などの言い換え表現に、英語、「リスキーな人」の特徴もまとめました。

  • リスキーとは

    リスキーの意味やリスクとの違い、使い方と例文に、類語などを紹介します

リスキーとは? 意味を詳しく解説

リスキーとは、英語の「risky」をカタカナ表記にした言葉です。日本語では、「危険な」「冒険的」「悪い」といった意味を表します。

何かをする際に失敗する危険性や、将来において悪いことが起こる恐れが危惧される状況や行動、人などに対して使います。

「リスキー」と「リスク」の違いとは?

「リスキー」は、前述のように「危険な」「冒険的」「悪い」といった意味で形容詞として使われます。

一方「リスク」は、「危険」「危険因子」という意味で名詞として使われます。また「危険にさらす」と言う意味で動詞として使用することもあります。

リスクの高い行動、つまり失敗する危険性の高い行動のことを、リスキーな行動と言います。

なお「リスク」も英語の「risk」に由来しており、英語と同様の意味で用いられています。

リスキーの正しい使い方・例文

  • リスキーの正しい使い方・例文

ここでは、「リスキー」の正しい使い方について、例文を交えて解説します。

特に投資や新しいことへのチャレンジに対し、高いリスクが想定される場合に「リスキー」がよく使用されます。

「その企業への投資はリスキーだ」

企業への投資は、利益を得る可能性がある一方で、リスクを伴うものです。

例えば投資先企業の業績が悪化したり、不祥事が起きて信用が危ぶまれると、投資したお金が減ったり、失ったりと、損をする可能性があります。

どんな投資にもリスクは付き物ですが、経営状態が安定していなかったり、良くないうわさがあったりするなどの企業に投資するとき、例文のように「リスキー」という言葉を使って危険性を示唆することができます。

「原子力発電はリスキーな発電方法だと議論されている」

原子力発電は多くの国で採用されている発電方法ですが、事故や不具合が生じた際に甚大な環境被害、人的被害を懸念されるところが問題点です。

この例文のように、「リスキーな○○」という使い方もできます。

「ハイリターンを求めるならリスキーな挑戦も必要だ」

もしハイリターンを求めているなら、リスキーな挑戦も必要です。リスクを冒すことで、他の人から抜きんでることができるでしょう。

しかしそこには失敗したり、損をしたりする可能性があるため、ローリスク・ローリターンを好む人も多くいます。

この例文では、 困難や記録などに立ち向かうことを意味する「挑戦」という言葉と組み合わせているため、「リスキー」がポジティブなニュアンスで使われています。

「リスキーな人との交際は大変である」

リスキーな人とは例えば、ギャンブルが好きな人、特別な理由も無く働かない人、暴力を振るう人などが挙げられます。

そのような人と付き合って近くにいるということは、自分がお金を搾取されたり、借金を背負わされたり、暴力を振るわれたりする危険があるということです。

「リスキー」はこの例文のように、人に対して使用することもできます。

リスキーの言い換え・類語表現

  • リスキーの類義語

「リスキー」の類語を紹介します。言葉の使い方次第で微妙なニュアンスの違いがあるため、シチュエーションごとに使い分けてみるといいでしょう。

ハイリスク

「ハイリスク」とは、危険性が高いことを意味します。具体的には、失敗する可能性が高い、損失を被る可能性がある、などです。

投資、ビジネス、スポーツ、医療など、さまざまなジャンルで危険性が高いときにハイリスクという言葉が使われます。

例えば「その作戦はハイリスクである」「ハイリターンを求めるならハイリスクは仕方ない」のように使用します。

同じ意味の英語「high risk」「high-risk」から来ています。

危ない・危険

「リスキー」は英語が基となったカタカナ語ですが、日本語の翻訳である「危ない」「危険」と言い換えが可能です。

例えば、「その企業への投資は危なすぎる」「原子力発電は危険な発電方法だと議論されている」のように使用できます。

際どい

「際どい(きわどい)」は、悪い事態が起こりそうなギリギリな状態のことです。「リスキー」は将来的な危険性に対して使われる傾向がありますが、「際どい」はそのときの状況を表す傾向にあります。

例えば「リスキー」は、「打たせないためにボールゾーンギリギリに投げることはリスキーだろうか」のように使用でき、「際どい」は「ボールゾーンに入るか、際どいところにボールを投げた」のように使用します。

ちなみに全て漢字にすると「際疾い」と書きます。

一か八か

「一か八か(いちかばちか)」は、うまくいくか失敗するか分からなくても、運に任せてやってみることを表す言葉です。

主にギャンブルや、ビジネスでもリスクの高い状況で使われることが多いでしょう。例えば「ハイリターンを求めるなら、一か八かの挑戦も必要」のように使用します。

「リスキー」は状況を描写するだけの言葉なので、「リスキーであるがやる」「リスキーであるためやらない」は、どちらも言葉として不自然ではありません。

一方で「一か八か」は、前述のように「運に任せて『やってみる』」という意味を持ち、リスクを冒してでも何かを成し遂げたいと思っているときに使う言葉です。そのため、「一か八かなのでやらない」という表現はやや不自然です。

リスキーの英語表現

  • リスキーの英語表現

「リスキー」の英語表現については、そのまま元の英語に戻した「risky」が使えます。

例えば、以下のように使えます。

  • This investment is risky.
    (この投資は危険だ)

  • It is a risky business.
    (これは危険なビジネスだ)

リスキーな状況を指摘するとき、陥ったときは、このような表現で伝えられます。

リスキーな人の特徴とは?

  • リスキーな人の特徴とは

ギャンブル好き、暴力をふるう人などのことを「リスキーな人」と表現することもありますが、その人自身が不利益を被る危険性が高いという場合にで、「リスキーな人」と表現することもあります。

ここでは、不利益を被りやすい人の特徴について紹介します。

だまされやすい

だまされやすい人は、知らないうちに危険なことに巻き込まれたり、お金を取られてしまったりするなど、トラブルに巻き込まれやすい傾向があります。

「だまされやすい」とは何かをもう少し細かく言うと、他人の言葉をうのみにしてしまう、警戒心が薄い、自己防衛能力が低い、人を見抜く力が弱いなどが考えられます。

自分は大丈夫と思っている人は、自分を過信していて警戒心が弱まっているので、なおさらだまされやすいことでしょう。知らず知らずのうちにだまされることがないよう、注意が必要です。

だまされないためには、相手の意見に流されないようにすること、自分の意見をはっきりと伝えることが重要です。

後先を考えない

後先考えないで行動する人も、リスキーな人と言えるでしょう。後先考えない人は、自分の言動が将来にどのような影響を与えるかをあまり考えずに行動する人です。

「後先を考えない」とは何かをもう少し細かく言うと、衝動的で計画性がない、楽観的、結果を気にしない、反省しない、などの特徴があります。

例えば、信頼性の低い企業に多額を投資したり、お金に余裕がないのにも関わらず買い物をしたりと、後に苦労することを考えないで必要以上のことをしてしまうことは危険です。

リスキーとは危険や冒険的という意味

「リスキー」とは、「リスクが高い」「危険な」「冒険的」という意味を持つ言葉です。

リスキーな行動には、将来において大きな利益が得られるものもあります。その一方で、不利益や損失を受ける可能性があります。そのためリスキーな行動をしようとする際には、リスクとリターンをよく考えて、慎重に判断する必要があります。