特にビジネスシーンでは、いつもトラブルなく普段通りというわけではありません。そんなときに「イレギュラー」という言葉を使って状況を表すことができます。

本記事ではイレギュラーについて、詳しい意味や、意味ごとの例文と使い方を紹介。言い換え表現や対義語、英語ではどう使用するのかもまとめました。

  • イレギュラーとは

    イレギュラーの意味や使い方と例文、類語、対義語などを紹介します

イレギュラーとは? 意味や由来を解説

「イレギュラー」とは、不規則なこと、通常のやり方と異なっていること、予想外であること、などを意味する言葉です。

ビジネスシーンでは特に、「通常時のルールやスケジュールと異なるとき」「予想外の出来事が起きたとき」などによく使用されます。

「イレギュラー」は英語の「irregular」が由来となったカタカナ語です。「規則正しい」「正常な」などを意味する「regular」に、否定や反対を意味する接頭語の「in」が、「r」の前で変化し「irregular」と記述されます。

「イレギュラー」の正しい使い方・例文

「イレギュラー」は不規則なこと、通常のやり方と異なっていること、予想外であること、などの意味を持つ言葉です。例文と共に、具体的な使い方を見ていきましょう。

「不規則」の意味で「イレギュラー」を使った例文

  • 彼の仕事のスケジュールはイレギュラーなため、なかなか予定が合わない

平日勤務の仕事ではなく、シフト制だったり、夜勤と日勤があったりなどの仕事の場合に、「不規則なスケジュールである」という意味を「イレギュラー」を使って表すことができます。

「予想外」「例外」の意味で「イレギュラー」を使った例文

  • 昨日は休日の予定だったが、仕事でイレギュラーな事態が起きて、急きょ出社した

予想外の出来事や、不測の事態が起きたときに、例文のように「イレギュラー」を使って表すことができます。

  • 緊急度が高かったため、イレギュラー対応を行った

こちらの例文のように、通常はしない対応、顧客に合わせた特別な対応をするときなどにも「イレギュラー」が使用できます。

  • 彼は何を考えているか分かりにくい、イレギュラーな人です

「イレギュラー」を人に対して使うこともあります。良い意味では、凡人には考えられない考え方ができる人、すさまじい行動力の持ち主などのことを表します。

ただし例文のように、風変わりな人、世話が焼ける人といった、ネガティブなニュアンスで使用されることもあるため、「イレギュラー」を人に対して使うときは気を付けましょう。

イレギュラーの類語・言い換え表現

  • イレギュラーの類義語

ここでは「イレギュラー」の類語を紹介します。

不規則

「不規則」は、規則的でないことを表す言葉です。

「不規則な生活」「休みが不規則」「不規則なスケジュール」など、規則正しくなく、模範的な範囲から逸脱してばらつきがあるときに使う言葉です。

例外・異例

「例外」は、通常と違うこと、一般的な原則に当てはまらないことを表します。

「異例」は、今までに例のない、通常と違うことを意味します。「例外」よりも、「今までにない」というニュアンスが強いです。

「本来は締め切り後の提出は認められませんが、例外的に受理します」「今年の夏は全国的に異例の暑さだ」などの形で使用することができます。

予想外

「予想外」は、予想とは違う思いがけないことという意味です。アクシデントやハプニングなどが起きたときに使用します。

「朝から予想外な出来事が多すぎる」などの形で使用します。

スペシャル

「スペシャル」は、特別な様子、特殊な様子を表す言葉です。

「スペシャル」は基本的に、「通常よりも良い、特別に良い」という、ポジティブなニュアンスで使われる言葉です。一方で「イレギュラー」は、ネガティブな意味にも使います。

「イレギュラー」の対義語

  • 「イレギュラー」の反対語

「イレギュラー」は不規則なこと、通常のやり方と異なっていること、予想外であること、などを意味する言葉です。その逆の意味を持つ対義語を見てみましょう。

規則的・規則正しい

「規則的」は、一定の決まりに沿っている様子を表します。

「規則正しい」も同様に、一定の決まりにそって、物事がきっちりと行われることを指します。

「彼は毎日、規則的に8時に家を出る」「規則正しい生活は健康への近道だ」などの形で使用します。

通常の

「通常」は、特別な状態ではなく、いつも通りの状態である、世間一般的な状態と同じであることを意味します。

「彼に対しても特別扱いではなく、通常の対応をしてください」のように使用します。

想定内

「想定内」は、事前の予想の範囲内であることを意味します。

「不景気で消費者の購買意欲が下がったため、ここで株価が落ちることは想定内だ」などの形で使用します。このように使った場合、「想定した悪い出来事への対策がある」というニュアンスも同時に伝えられます。想定内のことはあらかじめ対策を考えられるためです。

レギュラー

「レギュラー」は「イレギュラー」の直接的な対義語と言えます。

「レギュラー」は、規則正しい、通常のものである、正規のものであるという意味です。英語の「regular」に由来する言葉です。

「昨日の飲み会もレギュラーメンバーがそろっていた」などの形で使用します。

飲食店のドリンクやポテトなどの「レギュラーサイズ」は、「標準サイズ」という意味です。

「イレギュラー」の英語表現

  • 「イレギュラー」の英語表現

ここからは、「イレギュラー」の英語表現について解説します。

前述の通り、「イレギュラー」は元々英語の「irregular」が由来です。ただし英語の「irregular」は、日本語の「イレギュラー」にはない「法律に反する」「反則な」という意味でも使われます。

日本語の「イレギュラー」と英語の「irregular」は少しニュアンスが異なる場合があるため、間違えないようにしましょう。

例文は以下の通りです。

  • This event is held at irregular intervals.
    (このイベントは不定期に開催されている)

  • The company's irregular accounting was widely reported.
    (その企業の不正会計のニュースは大々的に報じられた)

「イレギュラー」の意味を覚えておこう

イレギュラーは元々英語の「irregular」が由来の言葉です。不規則なこと、通常のやり方と異なっていること、予想外であること、などを意味する言葉です。

「彼はイレギュラーな人だ」のように、人に対して使用することもありますが、ネガティブな意味で使われることが多いので、失礼にならないように気を付けましょう。