資生堂ビューティークリエイションセンターが、世界のコレクション情報や、一般人へのヒアリング、国内女性雑誌・SNSのビューティー傾向などを総合的に分析し、2023年秋冬のトレンドメイクアップを提案した。

  • 「うぶみメイク」と「品盛りメイク」

2023年、マスクの着用が個人の判断に委ねられ、マスクを外す機会も増えたことで、メイクを楽しむ意識が高まりをみせた。特にリップメイクをポイントにしたメイクアップ表現が、秋冬にかけてますます広がりを見せていくと、資生堂ビューティークリエイションセンターは予測。2023年秋冬は、リップを主役に、フルメイクを楽しむトレンドメイクアップを提案している。

  • あどけなさ感じる「うぶみメイク」

23年秋冬のメイクアップとして、ぷっくりとしたリップメイクの表現をポイントに、うっすらとフィルターをかけるように広範囲にのせるチークを組み合わせ、透明感あふれるムードであどけなさを感じる「うぶみメイク」を提案。

「うぶみメイク」のポイントは「ぷっくりリップ」。上唇の中央を1~2ミリオーバーに描いて上唇の山にボリュームを出し、山と谷の角度をなだらかに描くのがポイントだという。グロスを唇中央に重ねてなじませることで、つやを出し、立体感のある仕上がりとなる。

  • ぷっくりリップ

淡い発色のチークを広範囲に丸くぼかし、ルースパウダーを上から重ねることで、肌の透明感を引き出す「白みチーク」もポイント。

  • 白みチーク

眉は、存在感をふんわりと軽い印象にするため、眉毛が足りない所のみをペンシルで1本1本描き足し、仕上げに明るいベージュ系の眉マスカラを塗布して「うぶふわ眉」に。

  • うぶふわ眉

肌はトーンアップ効果のあるラベンダーカラーの下地を薄く顔全体になじませ、顔の中心からファンデーションを塗布。肌の色よりワントーン明るいリキッドタイプのコンシーラーを、額、鼻根、鼻先、あご先に薄く重ねて、ハイライト効果を演出する。全体にマットタイプのルースパウダーをブラシで塗布し、セミマット肌に仕上げる。

目もとは透け感のあるベージュやベージュブラウンのアイカラーを上下まぶたにぼかし広げ、立体感を出し、下まぶたの中央に寒色のラメを使用してアクセントに。ブラウンのアイラインを目尻にのみ引き、ブラックのマスカラをカールしたまつ毛の根もとから塗布。

  • 質感をあやつる「品盛りメイク」

23年秋冬のメイクアップとして、深みのあるカラーとフォルムを際立てたリップメイクを主役に、パーツは質感のコントラストで骨格感や立体感を高め、作りこんで見せることなく、"きちんと感"や"品"を醸し出した、質感をあやつる「品盛りメイク」も紹介している。

「品盛りメイク」のポイントはフォルムリップ。唇の山にハイライトを塗布し、立体感と輝きをプラス。深みのあるカラーの口紅で上唇をややオーバーに描き、一度ティッシュオフすることで、肌なじみを良くする。その後、中央のみに色を足し立体感を強調すると、唇のフォルムを際立てる印象的なリップメイクが完成する。

  • フォルムリップ

肌にはつやが出るタイプの下地とスキンケア成分配合ファンデーションを、それぞれほおや額の丸みを意識して顔の中央から外側に伸ばしていく。フェイスパウダーはフェイスラインの引き締めて見せたいところに2度重ねづけをし、しっかりとつやを抑え、一方で、ハイライトを眉上、鼻根、ほおの高い位置などに使用することでつやを上乗せする。顔の中心部分と輪郭部分につやとマットの質感のコントラスをつけ、立体的に仕上げる。

  • 質感立体肌

チークは、笑った時に高くなるほおの上部にチークカラーを含んだブラシを置き、半月型をイメージしてブラシを左右に動かす。後、ほおの上部から中央にかけてぼかすと、ほおの重心が上がり、スマイル顔に見せてくれる。

  • 半月チーク

目もとは、透け感のあるブラウンのアイシャドウを上下まぶた全体に、目尻側をやや広くぼかし、目の横幅を出す。ブラウンのアイラインをまつ毛の際を埋めるように引き、目尻側のみダークブラウンのアイシャドウでなじませる。ブラックのマスカラを上下のまつ毛に塗布。

眉は赤味ブラウンのパウダーで全体をふんわりと色付けし、眉尻をペンシルで描き足すことで、柔らかさときちんと感を演出。