元プロ野球選手の斎藤佑樹氏がこのほど、BS日テレの新番組『斎藤佑樹 ロンドン発!500マイルの旅』(28日スタート、毎週金曜22:30~)の取材に応じ、ロケの感想などを語った。
この番組は、MLB取材のためロンドンへやってきた斎藤氏が、初めてのイギリスでロンドンからエディンバラまでひとり旅を繰り広げるもの。朝4時起きで夜中まで続くロケを連日こなした斎藤氏は「体力的にも中身の濃い時間になったなあというのが率直な感想です」と振り返る。
今回、イギリスの野球文化に触れて、「やっぱり日本の野球っていうのは本当に道具も含めて、すごく恵まれている環境だなっていうのを改めて感じました。野球人口が日本よりも少ないイギリスでも、野球をやりたい子どもたちがいる。そこで皆さんが話していたのは、イギリスには野球ショップがないので、アメリカとかカナダからネットで道具を買って取り寄せているというんです。そんなことも考えると、僕は大好きな野球を日本でできていたっていうことが本当に幸せなことだと改めて感じましたし、イギリスの少年たちが野球をやってる姿っていうのは、すごく僕もうれしく思いましたし、もっともっとイギリスで野球が流行ってくれたらうれしいなという思いになりました」と感じたそう。
そんな少年野球と交流して、「保護者の方、コーチ、監督も一切怒らないというんです。僕は、小学校から初めてプロ野球引退するまで、どのフェーズでも怒られることが当然あって、その中で学ぶこともあったし、得られることも多かったんですけど、イギリスの少年野球の子たちには全く怒らないというのが、僕の中ではすごく意外で、その指導法は勉強になりましたね。『これはやっちゃいけないよ』とか『こういうことは野球においてはミスだよ』とかを伝える術っていうのは、叱ること以外でもできるんだなと感じた瞬間だったので、そういった意味ではすごく勉強になりました」と新たな発見があったという。
イギリスの野球少年たちは、「やっぱり“ショウヘイオオタニ”(大谷翔平)の名前を知っていました」といい、「スポーツが世界に対してもたらす影響というのは、特に今回のWBCは最たる例で、日本があれだけのムーブメントを起こして優勝したことが、日本から遠く離れた国にも影響を及ぼすっていうことを考えたら、野球選手の目指すべき目標というのは、すごく明確になったなと思うんです、大谷選手の活躍っていうのは、野球をあまり知らない人にまで届きますし、彼の活躍を見て多くの人たちが勇気をもらって頑張ろうと思ってくれてるんだなというのを改めて感じました」と、その強い影響力を受け止めた。
現地の草野球チームと対戦もしたが、「決して上手とは言えない方ばかりだったんですけど、野球に対する情熱とか、野球が上手くなりたいという思いは、僕たち日本人と本当に変わらない気持ちで取り組まれていました。そのあたりも含めてすごく素敵だなと思ったと同時に、僕自身ももっともっと野球を勉強したいなっていう思いがありました」と感化された場面も。
そうしたシーンを含め、今回のロケを通して、「勉強になることや、もっともっと知りたいっていうことがすごく僕の中で増えました。引退してからいろんな方との出会いがありますけど、こうやってまた勉強できるチャンスを頂けたことがうれしかったです。こういう出会いっていうのは本当に宝物だと思いますし、この出会いをもっともっと僕の場合は野球界のために還元していきたいと思います」と意欲。
今回のようなテレビの冠番組は、「本当にすごくありがたいことです」と感謝した上で、「僕の場合はやっぱり野球に生かしたい、“野球未来づくり”につなげられたらという思いがあるので、今回はすごくありがたい経験でしたし、全てが野球につながるような体験を、これからもさせてもらえたらうれしいなと思います」と期待を述べた。