6月29日に行われた東京ドーム公演をもって解散したBiSHの元メンバー・モモコグミカンパニーが21日、都内で行われた小説第2作『悪魔のコーラス』の刊行を記念した取材会に出席した。
本日21日に発売された『悪魔のコーラス』は、ミッション系学園中等部に転校してきた透花が主人公。合唱部に入部したことから不穏な出来事が頻発し始め、執拗なイジメ、許されぬ恋愛、自殺、そして猫の惨殺……調査の先に見えてきた学園の裏の顔、そして、密かに続けられていた禁忌の実態が明らかになっていく物語だ。
小説デビュー作『御伽の国のみくる』のときはプロットを書かずに書いたが、今回はしっかりプロットを固めて書いたそうで、「最後まで話が出来上がっているという状況で書いたので、あんまり苦しみはなくて、どうこれからもっともっと面白くしていくのかというのと戦っている感じでした」と執筆中の心境を説明。
「『御伽の国のみくる』のときはプロットを書かなかったので、次の1行思いつかなかったらこの作品は完成しない=外に出せない、無駄になってしまうという恐怖はすごくありました」と打ち明けつつ、「あんまり小説を書く上で生みの苦しみは私はないです。楽しく書いています」と語った。
今後の執筆業について聞かれると、帯コメントを担当した直木賞作家・窪美澄氏から「この作者はすごく書きたいことがたくさんあるんだなという言葉をもらった」と明かし、「その通りで、書きたいことが今のところ尽きていなくて、これもあれもとテーマとしてある。私にとって書いて本を出すことは生き延びる手段でもあるので、これからも大切に書きたいものを書きたいと思います」と力を込めた。
本作に関して、元BiSHのメンバーから反応はあったか聞かれると、「アイナ・ジ・エンドの主演映画『キリエのうた』は試写会で見に行かせていただいたんですけど、私も彼女が出る作品をすごく楽しみにしていて、彼女も本が好きだから『読むよ』と言ってくれていたような気がします」と答えた。