日本酒はそんなに飲んだことがなくて苦手……と思っている人もいるかもしれない。ビールなどと比べるとアルコール度数も高いため、特にお酒初心者は敬遠しがちだが、実はアレンジを加えることで驚くほど飲みやすくなる。「久保田」で知られる朝日酒造の担当者に日本酒のおいしいアレンジ方法を聞いた。
「久保田」のラインナップは17種類
朝日酒造は新潟県長岡市朝日で1830年に創業した日本酒メーカー。代表的なブランド「久保田」は1985年に誕生した日本酒だ。創業時の屋号「久保田屋」が名前の由来で、すっきりとしたキレのある"淡麗辛口"の代表として日本酒ファンからも支持されるブランドで、シリーズは現在17種類ある。軽やかなスパークリングから山廃仕込みのどっしりとした味わいのものまでどんな時にも寄り添ってくれる存在だ。
たとえば「久保田 雪峰」(500ml/3,850円)は、同じ新潟県にあるアウトドアブランド スノーピークと共同開発している久保田初のコラボ商品。山廃仕込みでつくられており、 ひとくち目はしっかりとした骨のある味がして、その後心地よい渋みと旨味を感じる複雑で個性的な味わい。30~40℃程度の燗にしても良いしアウトドア料理にも合うなど、幅広いシーンで飲むことができる。
「久保田 萬寿 自社酵母仕込」(720ml/1万2,437円)は、酒米、精米方法、自社酵母にこだわり醸造した商品。価格は少し張るが、飲んでみるとすべてのバランスが良く納得の美味しさだ。スッキリとした飲み口なのでフルーツとのペアリングも良い。
日本酒が飲みやすくなるアレンジ方法とは?
朝日酒造では日本酒を身近なもので割ることでより飲みやすくなるさまざまなアレンジ方法を提案している。
日本酒+甘酒
まずは日本酒と甘酒。1:1で混ぜるとにごり酒のような口あたりになる。甘酒や日本酒が苦手な人でも飲みやすい。今回は「久保田スパークリング」と「久保田 こうじあまざけ」を混ぜた。
「久保田スパークリング」はマスカットのような爽やかな香りの中にもキリッとしたシャープな酸味があり、夏にぴったりな爽快感が楽しめる。酒屋では店頭に置いた瞬間なくなるという店もあるほどの人気商品。
日本酒+紅茶
続いては日本酒と紅茶。1:1で割ることで爽やかになる。個人的にも無糖より少し甘さのある午後の紅茶の方が合うと思う。お酒好きなら日本酒を多めに2:1でも美味しいのだそう。今回は「久保田ゆずリキュール」を使用。「久保田ゆずリキュール」は高知県産の柚子と日本酒のバランスがよいリキュールで、ロックでも ストレートでも飲みやすい商品だが、紅茶と割ることでさらにするするっと飲めすぎるので少し注意が必要。
日本酒+トマトジュース
「これは……!」と驚いたアレンジは日本酒とトマトジュース! なんと1:1で割るという。「久保田純米大吟醸」という華やかな銘柄と割ると、アダルティーなトマトといった感じの味わいに。トマトが好きな方や、日本酒の斬新な味わいの扉を開けたい方には挑戦してみてほしい。
日本酒+デザートビネガー
筆者が「一番美味しい! 家でもマネしたい!」と思ったのが日本酒と飲むお酢を3:1の割合で混ぜるというもの。すこしドライな飲み口で幅広い料理にマッチする「久保田千寿純米吟醸」と「飲む酢アロマビネガー・ジュニパベリー」がベストな組み合わせ。お酢なので少しキツイ味わいになるのか? と予想していたが、全くそんなことはなく驚くほどマイルドで飲みやすいカクテルになった。発酵食品同士の相乗効果だろうか。
緑に囲まれながら「久保田」も楽しめる期間限定ガーデン
東京ミッドタウン(東京都港区赤坂)のミッドタウン・ガーデンにオープンする屋外ラウンジ「MIDPARK LOUNGE」では、「東京ミッドタウンで過ごす夏の涼」をコンセプトに「MIDTOWN SUMMER 2023」が7月14日~8月27日まで開催されている(荒天の場合中止)。
会場では、久保田 雪峰(90ml 1,100円/ボトル500ml 5,500円)と久保田 スパークリング(100ml 800円/ボトル500ml 4,000円)も提供されている。
同じ久保田でも飲む場所が変わると気分も大きく変わる。いつもとは違った雰囲気で日本酒を楽しみたい人は訪れてみてはいかがだろうか。