しゅふJOB総研(ビースタイルグループ運営)は7月13日、「不妊治療」に関する調査結果を発表した。調査期間は2023年5月17日~24日、調査対象は就労志向で結婚経験がある女性、有効回答は764人。
まず、不妊治療をした経験があるか尋ねると、20.5%が「ある」と回答。
次に、不妊治療をした経験がある人を世帯年収別に比較したところ、世帯年収500万円未満では15.8%だったのに対し、同500万円以上では25.2%と9.4ポイント増加した。しゅふJOB総研研究顧問・川上敬太郎氏は「収入が不妊治療に少なからず影響を及ぼしている可能性がありそうだ」と推測している。
さらに、「ある」と答えた人に不妊治療当時、仕事をしていたか聞くと、「長期フルタイムで仕事をしていた」が36.9%、「長期パートタイムで仕事をしていた」が20.4%、「短期・単発で仕事をしていた」が9.6%と、計66.9%が不妊治療当時に仕事をしていたことがわかった。
不妊治療と仕事を両立させる場合の課題については、1位「治療にかかる費用の負担」(76.6%)、2位「治療によってかかる心身への負担」(65.2%)、3位「治療に対する職場の理解不足」(55.6%)と続いた。
続けて、不妊治療経験の有無でクロス集計を行い比較すると、不妊治療未経験者より経験者の方が「治療と両立できる条件の仕事が少ない」と答えた割合が15.4ポイントも高くなった。川上氏は「実際に不妊治療を経験すると、両立できる仕事の少なさをより切実に感じるようだ」とみている。