女優の長澤まさみが、カンテレのドラマ『エルピス ―希望、あるいは災い―』で第49回放送文化基金賞の演技賞を受賞し、13日、都内のホテルで行われた贈呈式で喜びを語った。

  • 長澤まさみ

長澤は「“正しいことは何か”と悩みながら、苦しみながら、迷いながら突き進む浅川恵那という女性を演じました。今日ここに来て、各部門で受賞された方々のスピーチを聞いて、テレビの世界には浅川恵那のような方がたくさんいるんだなと、ちょっと感慨深く思い、そんな主人公を演じられて良かったなと思いました」と挨拶。

また、「私は子どもの頃からドラマを見るのが大好きで、毎週好きな番組を見つけては次の回を楽しみにテレビの前に座っていたわけなんですが、自分が今ここにいることは、昔の自分はきっと思ってもみなかった光景だろうなと思います」と、しみじみと語った。

そして、「様々な場所に赴いてこの作品を見てくれた人から、何度も『見たよ』と声をかけてもらえると、もうそれだけでうれしいし、そんな自分を何だか照れ臭くも不思議に思うことばかりです。ですが今日、こうやって素晴らしい賞を頂いて、皆さまの素晴らしいスピーチを聞いて、まだまだテレビから教わること、それは私にとって“勇気”でしたが、また私もこれから人に勇気を与えられるような芝居ができるように、この賞を励みに頑張っていきたいなと思いました」と決意を新たにした。

『エルピス』は、ドラマ部門の最優秀賞も受賞。稲垣護プロデューサーは「このドラマは(プロデューサーの)佐野(亜裕美)さんと(脚本の)渡辺あやさんのすごく強くて、初めて僕が読んだときに惹き込まれた素敵な脚本があって、大根(仁)監督の繊細で見事な演出があって、そして素晴らしいキャストの方々とご一緒させていただけるだけでもすごく幸せなことだったんですけど、そこに負けちゃいけないと思う僕ら現場のスタッフが、絶対にいい映像にしようと一致団結して、その信念がこの反映されたドラマになったかなと思っています。それがこんなに評価をされたので本当にうれしくて、みんなでお祝いをしたいなと思っております」とスピーチした。

  • 稲垣護プロデューサー(左)と佐野亜裕美プロデューサー