ビデオゲーム歴史保存協会(Video Game History Foundation)は、ソフトウェア全般の保存組織・Software Preservation Networkと共同で、クラシックビデオゲームの入手可能性に関する調査を実施。その結果、過去にリリースされたビデオゲームの約9割近くが、市場から消え、一部の熱狂的なファン以外にはアクセスできない状況にあるという。ネットでは「深刻な問題」「ゲームの文化的価値が過小評価」などと話題となっている。
本調査では、2010年以前に米国で発売されたすべての名作ビデオゲームの中から1,500本のタイトルを無作為に抽出し、5年ごとに期間を設けて調査が行われた。
結果、全期間において通常の流通で入手可能なタイトルの割合は約13%で、最も高い割合となる1990年から1994年のタイトルでも20%に満たないことが判明した。過去のゲームの大半が現在では、プレイ不可能な状態になっている実態が明らかとなった。ちなみに、保存されている米国のサイレント映画(無声映画)でも14%とのことなので、それを下回る結果となっている。
Video Game History Foundationはこの結果に対して、「クラシックゲームの10本に9本を入手するには、ヴィンテージ品や海賊版という選択肢しかない。つまり、ほとんどのビデオゲームは、一部の熱狂的なファン以外にはアクセスできないということだ」とコメントしている。
Video Game History Foundationによると、ゲーム業界のロビー団体であるEntertainment Software Associationは、すでに商業的に自らの歴史を保存するのに十分な努力をしてきたと主張しているとのこと。しかし、今回の調査結果は、その主張が誤りであることを証明するものだとして、ビデオゲームの保存が書籍や映画、オーディオよりも制限されている図書館や組織に対する免除を拡大するべきだと主張している。
ネット上では「めっちゃわかる。遊びたいのたくさんある」「映像ソフトは内容を参照するだけならハードウェアを選ばないけど、ゲームソフトはねぇ…。」「これはほんと早急にアーカイブ化に向けて動いた方がいいよね」「ガラケーのゲームとかもう遊べないしね。極小キロバイト宣言懐かしいな。」「これマジなんだよなー。もう一生できないゲームたくさんある。携帯ゲームとかは裏でもアーカイブ無いんじゃないの???」「ずっと危惧しいるけど一向に改善しない、めちゃくちゃ深刻な問題」「ゲームの文化的価値は過小評価されてきたと思うんだな」などの声が寄せられた。