Googleが販売する「Pixel 7a」は日本でもスマートフォンの週間売り上げランキングのトップグループに入るなど売れまくっている製品です。Googleは2022年10月に「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」を出しており、これでPixel 7シリーズは3モデルとなりました。この3機種の中でもPixel 7aは性能に対しての価格バランスがとても優れており、万人にお勧めできるスマートフォンです。
Pixel 7シリーズは3機種ともにチップセットは高速かつAI処理にも優れた「Google Tensor G2」を搭載します。つまり3機種どれを選んでもストレスなく使えるわけです。この3機種の中でPixel 7aはベーシックモデルとなり、ディスプレイサイズは6.1インチとやや小ぶりです。Pixel 7の6.3インチ、Pixel 7 Proの6.7インチより小さく、本体サイズも152x72.9x9mmとコンパクトな大きさになっています。同じ6.1インチの「iPhone 14 Pro」のサイズは147.5x71.5x7.9mmで、Pixel 7aのほうが若干大きいものの、重さはiPhone 14 Proが206g、Pixel 7aが193.5gとだいぶ軽くなっています。実際に持ってみると「軽いな」と感じられます。
カメラは6,400万画素と1,300万画素の超広角の2つを搭載。Pixel 7が5,000万画素と1,200万画素ですから、実はそれより高画質なのです。ただしセンサーのサイズはPixel 7のほうが大きいので画素数だけで比較はできません。とはいえPixel 7aのカメラは十分な性能を持っています。Googleの画像処理エンジンもスマートフォンの中ではトップクラスなので、Pixel 7aのカメラで困ることといえば望遠が無いことくらいでしょうか。それでも2-3倍のデジタル望遠なら十分な画質が得られます。なお価格はGoogleストアで6万2,700円。ドコモなどキャリアはかなり割り引いた価格での提供も行っています。
スマートフォンで最も使う機能は「SNS」「動画」「カメラ」あたりでしょうが、海外に行く際は翻訳機能も活用したいものです。電子翻訳機もありますが、今はスマートフォンでもある程度の翻訳ができます。日本人なら英語ができる人もいるでしょうが、中国語などになるとなかなか難しいもの。特に相手が何を言っているかわからないこともあるでしょう。Pixel 7aを使ったリアルアイム翻訳は旅先でとても役に立ちます。
Pixel 7aのカメラを実際に使ってみると、まず背面のカメラ部分の本体からの突起が少ないためポケットから出すときなど引っかかることも無くスムーズに取り出せます。本体も小ぶりなので持ちやすく写真撮影もしやすいと感じます。Pixelシリーズでおなじみの消しゴムマジックなど写真の加工も楽しく行えるため、何も気にせずどんどん写真を撮って、後から気になる部分を加工すればいいですね。最近は海外渡航もしやすくなっており、毎月のように取材や旅行に出かけているのですが、さっと取り出して片手でも使えるサイズのPixel 7aは海外でも使いやすいと思います。
実際に香港の街中でいくつか撮影してみました。特にマクロ撮影を得意とするカメラではありませんが、食事は普通に撮ることができます。撮影後の自動色調整もより美味しい色に編集してくれるようです。
夜景もしっかりと写してくれます。遠い部分のわずかな光も写してくれるので、後から一部分を拡大することもできるでしょう。今のスマートフォンのカメラは昼間の光のある環境ではよほどのことが無い限り撮影に失敗することはないでしょうが、夜間撮影ではノイズや光がつぶれるなど差が出るものもあります。Pixel 7aの夜景撮影は十分問題ありません。
望遠カメラはないものの、デジタルで2倍なら画質の劣化は感じられません。2倍の上からは小刻みに望遠を調整して最大8倍まで撮影できます。8倍でもSNSでシェアするなら申し分ない画質ではないでしょうか。
もちろんより高性能なカメラを搭載したスマートフォンも販売されていますが、6万円台という価格を考えるとPixel 7aの本体性能やカメラはコストパフォーマンスに優れていると感じられます。次のスマートフォンを何にするか迷ったら、Pixel 7aを選択肢に入れるのは十分ありでしょう。