ホンダが新型電気自動車(EV)「e:Ny1」(イーエヌワイワン)を日本で初めて公開した。SUVタイプのEVで航続可能距離は最大412km(WLTCモード)。2023年秋から欧州で販売予定のモデルで日本導入の予定はないそうだが、実物を見られるせっかくの機会なので「Honda ウエルカムプラザ青山」(東京)に行ってきた。
日本導入の布石…ではない
e:Ny1はホンダのEVブランド「e:N」(イーエヌ)シリーズの欧州向けモデル。2023年秋から各国で順次発売する。今回は、ホンダの創立75周年を記念した「Honda ウエルカムプラザ青山」の特別展示「Honda Around The World ~世界に拡がるHonda~」に合わせて日本にやってきた。欧州向けのホンダのEVは「Honda e」に次ぐ2モデル目だ。
実物を見るとe:Ny1はホンダのSUV「ヴェゼル」と似たようなサイズ感だった。ひょっとすると、デザインに共通性があるからそう感じただけかもしれないのだが、コンパクトで運転がしやすそうなサイズであることは間違いない。ちなみに、「Honda UK」のHPを調べてもボディサイズに関するデータは見つけられなかった。プラットフォームはEV専用の「e:N Architecture F」を採用している。
ホンダによれば、e:Ny1は同社が「培ってきたダイナミクス技術に基づくスポーティーな走り、人車一体感の高い独自のドライビングプレジャーを提供」してくれるクルマなのだという。動力性能は最高出力150kW、最大トルク310Nmだ
SUVタイプのEVは日本で増えている。欧州勢の新モデルはもちろん、トヨタ自動車「bZ4X」、スバル「ソルテラ」、日産自動車「アリア」など国産モデルも選択肢が充実してきた。なので、ホンダが青山でe:Ny1を展示したのも何かの布石かと思ったのだが、ホンダ広報に聞いてみたところ同モデルを日本に導入する予定はない(というか未定?)とのこと。ホンダの日本におけるEV戦略については、2024年に軽商用車「N-VAN」ベースのEV、2025年に軽自動車「N-ONE」ベースのEVを発売し、2026年にはSUVタイプを含む小型EV2車種を投入することが明らかにされている。