夏本番となり、エアコンの利用時間が長くなってきていますね。電気料金の値上げが続きますが、エアコンを使わないといった極端な選択はできるだけ避けたいものです。

今回は、熱中症リスクを下げつつ、節電を心掛けながら上手にエアコンを使う方法を紹介します。

室温は28℃目安に温度設定して、窓対策をする

室温が28℃になるように、冷房の設定温度を調整しましょう。窓から外の熱気が入らないように、遮熱効果のあるカーテンに付け替えたり、すだれ、よしずを付ける、遮熱フィルム・遮熱シートを窓ガラスに貼る。他にも、遮熱効果のある窓ガラスに交換したり、日よけになるサンシェードを付ける。と部屋が冷えやすくなります。

冷房時は設定温度を1℃高くすると約10%の節電効果が得られますので、窓対策は早めにやりたいものです。どちらも、場合によってはお金がかかりますですので、予算に合わせてできることをやってみてはいかがでしょうか。

部屋の熱気を逃がしてからエアコンのスイッチを入れる

外から帰ってきて部屋に熱気がこもっていると、すぐにエアコンのスイッチを入れたくなりますが、ここはぐっと我慢して、部屋の熱気を逃がしましょう。部屋の窓を開けたら、対角線上の窓を開けて風の通り道を作ってあげましょう。難しい場合は換気扇をつけたり、サーキュレーターで強制的に風を起こして熱気を逃しましょう。

熱気を部屋の外に逃がしてからエアコンをかけることで、ムダな電力を使わず効率的に部屋を冷やすことができます。

ECOモードや自動運転にする

エアコンにECOモードや省エネモードなどエアコン本体が考えて運転してくれるモードがあれば、お任せするのも手です。お使いのエアコンによってどのような機能が搭載されていて、どのように運転をするのか異なる場合がありますので、まずはお使いのエアコンの取扱説明書を確認してから利用するようにしましょう。

一般的な省エネモードは、人感センサーなどで人がいないときには運転をセーブして消費電力を抑えますが、室温と外気温をAIで判断して「冷房」「除湿」「暖房」など判断して運転を切り替える機能もあります。こちらは主に快適性を重視したモードなので、エアコン本体が判断して、選択されるモードによってはかえって電力使用量が増える場合もあるので注意が必要でしょう。

扇風機を併用する

設定温度を高めにしていたり、ECO設定にしていると涼しさを感じにくい場合があります。そんなときは、扇風機を併用しましょう。扇風機はその置き方によっても効果が変わりますので、状況に応じて上手に使い分けましょう。

暑いときは、扇風機の風が直接自分に当てるように設置しましょう。

遠くまでエアコンの冷気を届けたいときは、エアコンから来る風を背にして、風を送りたい方向に扇風機を向けると、冷たい風をさらに遠くへ送ることができます。

寝室で使いたいときは、直接扇風機の風を身体に当てたくないときは、壁側に扇風機を向けて風を壁にワンバウンドさせて、跳ね返ったやわらかい風を利用しましょう。

急激に冷やしたいときは

帰宅して急激に部屋の設定温度を下げようとすると、余分な電力がかかることになるのでおすすめしません。例えばリビングで過ごしていた家族がいた場合、帰宅した人がいきなり冷房の設定温度を26℃に設定温度を下げると、どうしても今までリビングで過ごしていた家族は寒く感じてしまいます。そのような場合はいきなり設定温度を下げるのではなく、エアコンの風量を強くすることで、設定温度を下げるよりも少ない電力で運転することができます。

このように、帰宅時間が異なる家族がいる場合はボディシートやハンディファン、濡れタオルなどの冷却グッズを別途用意しておくとよいでしょう。

フィルターの掃除をする

エアコン内部のフィルターが目詰まりすると、吸い込む空気の量が少なくなり、同時に部屋を冷やす力が小さくなることで、部屋を冷やすために多くの電力が必要になり、電気代が増える原因になります。エアコンを使うシーズンでは2週間に1回を目安にフィルターの掃除をしましょう。

省エネポータルサイトによると、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)とフィルターを掃除した場合の比較では、年間約990円の節約になります。

フィルターだけではなく、その奥にある冷却フィン(熱交換器)の掃除も意外と大切です。冷却フィンの汚れを確認して、汚れが目立つようであれば、エアコン内部の洗浄は、故障の原因にもなるため、自分でやろうとせず業者へ相談しましょう。

いずれにしても、ハイシーズン中の故障や不調による修理や点検はすぐに対応してもらえないこともありますので、早めに点検し、気になる点があれば早めにメーカーの修理サービスもしくは専門業者へ連絡するようにしましょう。

室外機にも気を配る

室外機はエアコン運転中、部屋の中の熱を部屋の外へ放熱しているため、室外機の吹き出し口やその周囲にものを置いたり、カバーで覆ってしまうと放熱した熱風を再び吸い込んでしまい、冷却効率が低下します。カバーは外して、植木鉢などものを置かないようにしましょう。

そしてまた、室外機に直射日光が当たっていたり、地面からの照り返しにさらされてしまうとその付近は高温になり、冷却効率が低下する原因にもなります。日陰のある場所に移動させるか、直射日光があたらないように日よけを作るなどの工夫をしましょう。その際、放熱を妨げないように吹き出し口をふさがないように注意しましょう。

普段知っているようで、なかなかできていなかったものもあったかと思います。節電をしながらも、快適に過ごす工夫でこの夏も乗り切りましょう。