日本テレビのドラマ『癒やしのお隣さんには秘密がある』(7日スタート、毎週金曜24:30~ ※初回は25:00~)にW主演する田辺桃子と小関裕太。一生懸命働いて実家に仕送りをするためギリギリの生活を送るヒロイン・蓬田藤子(田辺)と、イケメンの御曹司だが実は藤子のストーカー・仁科蒼真(小関)という関係性から繰り広げられる“やみキュン”ラブストーリーだが、原作は累計800万ダウンロードを突破した人気コミックだ。
これまでも原作漫画の実写化に挑んできた2人は、どのように今作へ臨んでいるのか。また、2人の共通項である子役の経験が生きることに加え、金曜深夜の30分枠という時間帯や増え続けるスマホ視聴への意識なども聞いた――。
■コミック原作実写化のプレッシャーは
コミックを実写化するにあたり、原作ファンがいる中でのプレッシャーはあるのか。田辺は「制作チームがコンセプトとして原作をすごく大事にしているので、そこは安心してもらっていいと思います」とした上で、「漫画でしか描けない部分もあるし、ドラマでしか描けない部分もあって、それぞれにメリットがあるので、原作の良さをそのままに、ドラマでしかできないことをプラスαで載っけて、原作が好きな方にも楽しんでもらえるドラマになっていると思います」と自信を見せる。
同じくコミック原作のドラマ『ゆるキャン△』シリーズ(テレビ東京)では、原作の再現度の高さで話題を集めたが、役の作り方で共通する部分もあるのだそう。「漫画では藤子の表情が結構コミカルに描かれている部分があるんです。『ゆるキャン△』のとき、漫画をすごく読み込んでいくと、あくまで自分の中でなんですけど、自然と(役の)“大垣千明”に近づいていくような感覚があったので、藤子もその部分を抽出してドラマに落とし込んだりしています」と明かした。
一方、小関は漫画原作について、「原作のいちファンになって台本を読み込んでいくので、プレッシャーは全然ないです。原作が元々好きな方は、『さて、どういうドラマになるんだ?』と見られると思うんですけど、僕自身がその立場になるから、そんなに緊張はないですね」という姿勢。実際に原作を読んで、「最初は女性が見たらキュンとする部分が多いと思うんですけど、僕は『うわーっ!』『なんだよ!』『やめろやめろ!』って、本当に声に出してしまいました(笑)」と、虜(とりこ)になってしまったそうだ。
■“自分の気持ちに正直になる”作業が必要に
そんな2人は、子役出身という共通点がある。小関はデビュー当初を振り返り、「大人に揉まれてきたので、みんなの機嫌を損ねないようにしようと思ったり、現場で好かれようとその時その時の正解を考えながら過ごすから、感情のままに過ごせない部分もあったかもしれません。そこから、“自分の気持ちに正直になる”というのを作る作業が大変でした」と打ち明ける。
田辺も「たしかに(笑)」と共感しながら、「小さい頃からやってる方は、私も含めて『落ち着いてるね』と言われることが多いかなと思うんですけど、気をつかおうと思っているわけでもなく、自然とそうなっているんです。それと、前室や支度部屋だと、私の中のスイッチが入る前の状態なので、それで落ち着いて見られるのかなというのもあります」と分析。
そうして子役から長い年月の経験持つことで、小関は「勘が働くのかなと思います。1つのシーンやシチュエーションで、表情や声色、動きや相手との関係性、アドリブとか、求められる要素がすごく多いんですけど、その結論にたどり着くのは早くなっているんじゃないですかね。短い時間で撮りきらなきゃいけないところで、本番中に何か物が落ちた音がしちゃっても動じないとか、僕だけじゃなくて、経験の長い人はそうやって緊張感をグッと戻すことができると思います」と語った。