住宅ローン比較サイト『モゲチェック』を運営する株式会社MFSが、7月の金利情報についてお伝えします。解説は、堀江勇介チーフアナリストです。

■7月の住宅ローン金利の動き

2023年7月の住宅ローン金利の情報をお知らせします。

変動金利は安定した低金利が継続しています。一部のネット銀行や地方銀行で引き下げる動きが見られました。固定金利も、モゲチェックの予想通り3月以降は低下トレンドが継続しています。

変動金利と固定金利の金利差が大きい状況が続いていることから、変動金利の優位性は揺るがないでしょう。現状では固定金利の利用によって930万円ほど多額に返済することになるため、モゲチェックとしては引き続き変動金利の利用をオススメします。

■今後グローバル景気は徐々に悪化する?

変動金利では安定した低金利が継続中です。先月途中にキャンペーンを開始したPayPay銀行のほか、auじぶん銀行(借り換えのみ)でも変動金利の引き下げがありました。地方銀行では横浜銀行も低下しました。引き続き、住宅ローンの顧客獲得競争が変動金利中心に行われていることが感じられます。

固定金利は10年固定や20年固定、フラット35など幅広く低下しました。モゲチェックでは3月以降、固定金利が緩やかな低下トレンドになることを予想してきており、7月も予想に沿った動きとなりました。

モゲチェックでは世界のインフレ・金融情勢を踏まえ、今後グローバル景気が徐々に悪化するものと考えています。また、植田新総裁体制となった日銀が金融緩和政策を維持する姿勢を貫いている点も考慮すると、今後は景気見通し悪化を背景にして金融市場で金利が低下し、結果として固定金利は緩やかな低下トレンドになると予想しています。

■住宅ローンインデックスの動き

主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均したモゲチェックの独自指標、「住宅ローン金利インデックス」の動きは下図の通りです。

変動金利を中心とした顧客獲得競争は激化しています。また、固定金利は今年に入り低下トレンドへ転換しています。

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