Microsoft Bing(以下、Bing)のチャット機能は、AI(人工知能)が応答して簡単な質問への回答や文章の要約などに使用できる。だが、Windows 11の検索ボックスに入力した質問はMicrosoft Edge(以下、Edge)のBing検索ページが開き、手動で「チャット」を選択して操作が始まる。質問を入力して検索ページの「チャット」ボタンを押せば直接チャットページが開くものの、少々煩雑だ。
Windows 11 Insider Preview ビルド 2023にて、MicrosoftはOSとAIの融合を高める「Windows Copilot」の提供を表明していた。このたび、DevチャネルのWindows 11 Insider Preview ビルド23493でその姿を現した。
公式ブログによれば、Windows Copilotはプレビュー版であり、UI体験に焦点を当てたバージョン。使用するにはWindows 11 ビルド23493以降、Edgeもバージョン115.0.1901.150以降が必要となる。DevチャネルのWindows 11 Insider Previewは標準でバージョン115のEdgeをインストールするので、特に気にする必要はないようだ。ただし、MicrosoftアカウントもしくはAAD(Azure Active Directory)アカウントは必須となる。
Windows Copilotを呼び出すにはタスクバーのボタンをクリックするか、「Win」+「C」キーを押す。試用した限り、Windows Copilot内で完結してスマートにAIを利用できる印象だ。サイドバー自体も呼び出し操作を再び実行すれば閉じるため、それほどジャマには感じない。Microsoftによれば「インラインレコメンド」「Microsoftの広告」が表示されることもあるらしい。
プラグインのサポートなど機能の拡充は今後の更新を待つ必要があるのだが、ファーストプレビューとしては上出来だ。
ひとつ思い出してほしいのは、「Win」+「C」キーは個人用Microsoft Teamsに割り当てられていたショートカットであること。家族や友人との連絡に個人用Microsoft Teamsを用いているユーザーは不便になってしまうが、法人向けMicrosoft 365のMicrosoft Teams(work or school)利用者は相当数を数える反面、個人向けMicrosoft Teamsの話はあまり聞こえてこない。このような判断からショートカットキーの変更に至ったのだろう。
筆者としては、安定版Windows 11でも早くWindows Copilotを使いたい。しかし、この後もベータチャネル、リリースプレビューチャネルのWindows 11 Insider Previewで検証が続く。安定版Windows 11を継続して利用する場合、Windows Copilotの実装はおそらくWindows 11 バージョン23H2まで待つことになるだろう。