ABCテレビ・テレビ朝日系ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』(毎週日曜22:00~)が、きょう2日に最終回を迎える。岡田惠和氏の書き下ろしとなる同作は、“おだいり様”岸田サチ(清野菜名)、“ケンタ”野田翔子(岸井ゆきの)、“わぶちゃん”樋口若葉(生見愛瑠)が出会い、ある奇跡が起きることで、行き詰まっていた人生が静かに動き出していくというハートフルストーリー。最終回では、いよいよ3人のカフェ「サンデイズ」がオープンを迎える。
今回は生見に、最終回を目前に『日ぐら』の思い出や共演者の魅力、この現場で得たものを聞いた。初出演映画では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、ドラマに出演するたびにSNSでは高い演技力が話題となる生見。しかしそんな評価には「自信なんて全くありません」と本音を吐露する――。
■清野菜名、岸井ゆきのとはドラマのように仲良し
――仲良し3人組を演じた清野さん、岸井さんとは、現場でどんな雰囲気でしたか。
本当にドラマのままです。めちゃくちゃ仲良しだし、皆せかせかしていなくて、いつもまったりしていました。一緒にランチに行ったときには、皆美容が好きなので、最近流行っている美容法やコスメについて話したり、清野さん、岸井さんにオススメのものを教えていただいたり、“THE 女子”みたいな会話で盛り上がっていました。
――そんな2人と共演して、女優としてすごいと感じたところを教えてください。
たくさんあるのですが、清野さんは、泣くシーンでドライ(カメラを準備する前のリハーサル)から全部泣かれるところに驚かされました。その後のテストや本番と、何回そのシーンを繰り返しても、すべて同じタイミングで、同じように泣かれるんです。私はできないのですごいなと思って「どうすればそんなことできるんですか?」と聞いたら「気合い!」と言われました(笑)。かっこいい!
岸井さんは、いかにも台詞を言ってるように見えてしまいそうな難しい台詞でも、本当に自然なんです! 動作1つとってもいつも翔子。すべてにおいて翔子で、お芝居が細やかですごいなと感動しました。
■台本を写真で撮るほど大好きだったシーン
――第8話では、サチが若葉を「世界の宝物みたいな子」と表現するシーンがあり、SNSでも「本当にそう!」「泣きました」とたくさんの共感を呼んでいました。まさに若葉の魅力を言い表した素敵な言葉でしたが、生見さんにとってどんなシーンでしたか。
その台詞が書かれた台本を写真で撮ったくらい大好きなシーンで、おだいり様の強い言葉には私まで勇気をもらえました。リハーサルでは、清野さんと一緒に涙が止まらなくなってしまって。監督から「しんみりしたシーンにしたくないから、泣くところじゃない」と指示をいただいて頑張っていたのですが、それでもウルッと来てしまうくらい、清野さんのお芝居にグッと来たシーンでした。
■「こんな母親いるんだ」と驚いた若葉の母・まどか
――若葉と二人三脚で歩んできた、宮本信子さん演じる“ばあちゃん”こと富士子とのシーンはどんな雰囲気でしたか。
長いシーンや特に大事なシーンは、本番前に宮本さんが楽屋に呼んでくれて、台詞合わせをして一緒に練習してくださったんです。本当に家族で話しているような自然な会話を目指して、「裏でもばあちゃんって呼んで、私も若葉って呼ぶから」と提案してくださったり、「映っていないときも視線を送って」とアドバイスをくださったり……細かいところも作り込んでくださったので、すごくありがたかったです。ばあちゃんとのシーンは一番ナチュラルに演じられた気がします。
――矢田亜希子さん演じる母親・まどかとは壮絶なシーンもありました。
こんな母親いるんだって、度肝を抜かれましたし、とにかく恐ろしかったです。矢田さんは裏では本当に優しくて。バラエティ番組で何度かお会いしていたので。一緒に演技ができてうれしかったです。
――今作を通して生見さんが得たもの、成長できたポイントを教えてください。
4カ月という長い期間にわたって1つの作品を撮影するのは初めての経験でした。大変なことももちろんありましたが、撮影するたびに皆さんと仲良くなっていったのは、ドラマと一緒だったなと思います。素敵な方たちと演技ができて、皆さんが細かいところまで考えてお芝居をしていることを知って勉強になりました。あとは台詞を覚えるスピードがめちゃくちゃ速くなりました。