米・ニューヨーク州のレンセラー工科大学(RPI)の研究室にある超低温冷凍庫の電源が清掃員によって誤って切られ、その結果、25年にわたる研究成果が一瞬にして消えてしまったという。この件で大学側は、清掃員を雇った清掃会社に対して、100万ドル(約1億4500万円)の損害賠償を求める訴訟を起こしているそうだ。海外メディアが報じたこの出来事が、ネットでは「考えただけでおそろしい」「いや、えっぐ。。。」などと話題となっている。

  • 清掃員がうっかり冷凍庫の電源オフ、25年の大学研究成果が消える - ネット「えっぐ」「考えただけでおそろしい」

    「アラーム音」を止めようとした清掃員が誤って、冷凍庫の電源を切ってしまい、25年にわたる研究成果が消えてしまった

ことの発端は2020年9月14日、研究室に設置してあった冷凍庫の温度変化を示すアラームが鳴り始め、これを担当していた同大のラクシュミ教授が調査したところ異常はなく、単なる誤作動だったと判断。冷凍庫メーカーに修理の連絡をしたものの、新型コロナウィルスの影響で修理作業が2020年9月21日まで待たされることとなった。その間、アラーム音はずっと鳴り続けていた。

そのため、教授らはアラームの音の発生場所と消音方法について説明する看板を掲示。「この冷凍庫は修理中。動かしたり、コンセントを抜いたりしないでください。この部分の清掃は不要です。音を消したい場合は、アラーム/テストミュートボタンを5~10秒間押してください」という指示を張り出していた。さらに、冷凍庫のコンセントとソケットにはロックボックスを取り付けて、プラグが抜かれないように対策していたとのこと。

しかし2020年9月17日、研究室の清掃に入った清掃員が鳴り続けるアラーム音を止めようと、ブレーカーを落としてしまった。翌日、研究スタッフが冷凍庫の温度がマイナス32度にまで上昇していることを発見し、研究資料の保全に努めたものの、大部分の標本は損傷を受けて、保存不可能になってしまったという。

調査の結果、清掃員は電源の操作方法を誤解していたことが明らかになったとされている。ブレーカーの操作がこのような結果になることは思っていなかったと見られる。「彼は自分が何か悪いことをしたとは思っておらず、ただ助けようとしていただけだった」という。

大学側は、この事故は清掃員個人のミスではなく、適切な訓練や指導を怠った清掃会社側の責任であると主張して、訴訟を起こしている。清掃会社の不適切な管理が、研究成果に壊滅的な損害を及ぼしたとし、清掃員本人は訴えられていないようだ。

ネット上では「恐ろしや」「いや、えっぐ。。。」「オカンが掃除機をファミコンにぶつけてセーブデータが消えるやつのLv.9999」「一生かかっても損害賠償払えんだろ…😨」「これは…ちょっと……本人に悪気がないのもなんとも言えない」「分かりやすい警告、ヨシ!」「考えただけでおそろしい」などの声が寄せられた。