日本テレビは7月1日、3人のアナウンサーに「宇宙ビジネス事務局」への兼任を発令した。辞令を受けたのは、2021年にJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士候補者に応募した辻岡義堂アナと弘竜太郎アナに、『ヒルナンデス!』アシスタントの浦野モモアナの3人で、今後「宇宙アナウンサー」として宇宙にまつわる様々な活動をしていく予定だ。
■宇宙飛行士試験に挑戦も
日テレは6月1日付で、社長室に「宇宙ビジネス事務局」を新設。将来の成長領域でもある宇宙ビジネスの開拓がミッションで、宇宙にまつわるコンテンツ開発、イベントでの企画、さらには宇宙関連のコンソーシアムでの活動、企業・団体との「共創」を行っていくなど、長期的な視点で日本の宇宙産業に貢献することを目指している。
宇宙アナウンサーの3人は、従来のアナウンス部と宇宙ビジネス事務局を兼務し、様々な場面に登板する予定。名刺にはもちろん「社長室宇宙ビジネス事務局」の兼務が明記されており、宇宙ビジネス事務局の加藤友規氏は「日本テレビの代表として、宇宙ビジネスを伝えるという役割を担っていただきたいと思っています」と期待をかける。
すでに辻岡アナと弘アナは、宇宙飛行士試験に挑戦した模様を、YouTubeチャンネル『ソラテレ』などで発信。従来の応募条件を大幅に緩和して門戸が開かれる形で実施された宇宙飛行士候補者募集の周知広報を担った。
また辻岡アナは、情報番組『スッキリ』で加藤浩次とともに、国際宇宙ステーションに滞在する若田光一氏と交信。若田氏の帰還後には、辻岡アナが出演する『news every.』でもスタジオ生出演を実現するなど、“宇宙業界”からの信頼を得ている。
■「宇宙からの生中継に携わるのが夢」
浦野アナは、宇宙への愛情が「もしかしたら3人の中で一番かもしれない」(吉原学 宇宙ビジネス事務局長)という熱量の持ち主。アナウンスルームの公式ページでは、現在の関心事として「宇宙」を挙げ、「人生のバイブルは、漫画『宇宙兄弟』。寝る前の日課は、プロジェクターで銀河の映像を天井に映して眺めることです。史上初めての地球外でのアミノ酸発見や、人類の月面着陸計画など、宇宙に関するニュースが増えてきて、ワクワクしています。いつか、宇宙からの生中継に携わるのが夢です!」とコメントしており、『ヒルナンデス!』に野口聡一氏がゲスト出演した日には、「JAXA」のロゴがプリントされた私服のTシャツを着て出勤していた。
宇宙ビジネス事務局への配属をインスタグラムで報告した浦野アナは「これまでと変わらず『ヒルナンデス!』をはじめとしたアナウンス業務を軸に、日テレと宇宙を近づけるべく活動して参ります。そして、皆さんにも宇宙を面白いと感じて頂けるように、さまざまなことに挑戦していきたいと思っています!」と意気込んでいる。
YouTubeチャンネル『ソラテレ』では今後、宇宙飛行士試験に合格した人たちや、宇宙関連の企業の人たちにインタビューするなど、「宇宙産業の盛り上げのために展開していきたいと思います」(加藤氏)とコンテンツを拡充していく計画。このチャンネルをはじめ、日テレの宇宙事業に関連する各所で宇宙アナウンサーが活躍することになりそうだ。
日テレでは、8月5~6日に東京・汐留エリアで開催する小学生向けの“学び”イベント「汐留サマースクール」で、宇宙をテーマにしたブースや、宇宙飛行士をゲストに迎えてのステージ展開などを予定している。