JR西日本は1日、「兵庫デスティネーションキャンペーン」(兵庫DC)の開催を記念し、「WEST EXPRESS 銀河」の運行に合わせたオープニングセレモニーを神戸駅で開催した。あわせて「兵庫DC特製テロワール弁当」のお披露目会も行われた。

  • 神戸駅1番のりばに到着した「WEST EXPRESS 銀河」

「兵庫デスティネーションキャンペーン」は7月1日から9月30日まで開催。キャッチフレーズの「兵庫テロワール旅」を楽しむ観光列車も設定される。「WEST EXPRESS 銀河」は兵庫DCのオープニングを飾る列車として特別ルートで運行され、7月1日は姫路駅からJR神戸線・福知山線・山陰本線経由で城崎温泉駅へ。7月2日は城崎温泉駅から山陰本線・福知山線経由で大阪駅へ向かう。

姫路駅を発車した「WEST EXPRESS 銀河」は11時39分、神戸駅1番のりばに到着。約30分の停車中、地元関係者らが乗客を出迎えた。神戸ジャズ100周年を記念したジャズ生演奏が披露され、ホーム上で有馬芸妓が日本酒をふるまう場面も。列車の前で記念撮影を行う姿も見られた。

  • 「WEST EXPRESS 銀河」の到着後、セレモニーの会場でジャズ生演奏を披露

  • 有馬芸妓が日本酒をふるまう

  • ホームに駅係員からのウェルカムメッセージも

  • 停車中の「WEST EXPRESS 銀河」

オープニングセレモニーで登壇した兵庫県知事の齋藤元彦氏は、「この3年間、コロナ禍で観光は非常に厳しい状況でした。兵庫DCが今日からスタートすることで、観光の復活・復興に向けた大きな起爆剤になると思います」と挨拶。キャッチフレーズに使用された「テロワール」が、ワインの味や性質を左右するブドウ畑を取り巻く環境(土壌や気候、職人の技術など)を表す言葉として使われることにちなみ、兵庫県内の観光地をただ見て楽しむだけでなく、「その背景や歴史、文化なども知っていただくことが、ポストコロナの新しい観光の姿になると思います」と述べた。

JR西日本兵庫支社長の國弘正治氏も登壇。兵庫DCに向けた同社の取組みとして、「WEST EXPRESS 銀河」の運行や「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の「DAY TRIP」(7月29日)、昨年のプレDCでも好評だった「サロンカーなにわ」車両による特別運行(9月28~29日)を紹介した。「『ひょうご☆乗り放題パス』『(ICOCAでGO)神戸・姫路デジタルパス』といったお得な商品も用意しました。これらの商品を活用しながら兵庫県各地を巡っていただきたい」「山陽電気鉄道、神戸電鉄、神戸市交通局との連携企画となる車両所公開もDC期間中に開催します。JRだけでなく、他の鉄道事業者と手を組んで企画を進められることもDCの特徴のひとつだと思います」とも語った。

  • 兵庫DCオープニングセレモニーに兵庫県の齋藤知事らが出席。神戸駅長と齋藤知事の合図で「WEST EXPRESS 銀河」が発車

「兵庫DC特製テロワール弁当」の紹介と記念撮影が行われた後、列車の発車時刻に。12時10分、神戸駅長と齋藤知事による合図とともに、「WEST EXPRESS 銀河」は警笛を鳴らしながら神戸駅を発車した。城崎温泉駅へ向かう途中、宝塚駅に停車した際も地元関係者らによる出迎え・見送りが行われたとのこと。城崎温泉駅でも「WEST EXPRESS 銀河」の発車(7月2日)に合わせ、地元のおもてなしが予定されている。

神戸駅でのオープニングセレモニー終了後、兵庫県内の老舗弁当製造事業者と県内の大学生による「兵庫DC特製テロワール弁当」のお披露目会が行われた。淡路屋は甲南大学・関西国際大学の学生とともに、兵庫五国(摂津、播磨、淡路、但馬、丹波)の名物を詰め込んだ「#まるっとひょうご 五国いなり」(1,200円)を開発。まねき食品は関西学院大学の学生とともに、兵庫県の海の幸・山の幸ともに味わえる「兵庫の味力 まるっとちらし寿司 ミルベルフルール」(1,500円)を開発した。

  • 淡路屋とまねき食品が兵庫県内の大学生と特製弁当を共同開発

  • 淡路屋が発売する「#まるっとひょうご 五国いなり」

  • まねき食品「兵庫の味力 まるっとちらし寿司 ミルベルフルール」

「#まるっとひょうご 五国いなり」は商品名にハッシュタグを取り入れ、「兵庫の味力 まるっとちらし寿司 ミルベルフルール」はパッケージのQRコードからデジタルフォトフレームを配信するなど、学生ならではのアイデアを感じさせる商品に。どちらも商品名に「まるっと」が入ったが、担当者によれば「まったくの偶然」だという。両商品ともにJR駅構内の駅弁販売店舗、弁当製造事業者の店舗等で7月1日に発売。一部の観光列車内での提供もあるとのこと。