俳優の岡本圭人が、7月4日にスタートするフジテレビのドラマ『リズム』(毎週火曜24:25~ ※関東ローカル)でドラマ初主演を務める。今作は、妻とのすれ違いに悩む“マイちゃん”こと舞城傑(岡本)が、ひょんなことからダンススクールの門を叩き、ダンスを通じて出会った仲間たちと成長していく姿を描くハートフルコメディドラマ。

今回はドラマ主演の大役に「夢にも思っていなかった」と驚いたことを明かした岡本に、見どころや役作りについてインタビュー。「最初はつらさが勝っていた」というダンスの思い出や、「自分は結構すごい人生を歩んできたのではないか」というHey! Say! JUMP時代も含めての激動の人生も振り返ってくれた。

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    俳優の岡本圭人=フジテレビ提供

■夢にも思わなかったドラマ主演という大役

――今作は岡本さんにとってドラマ初主演作となりますが、オファーを受けたときの率直な感想を教えてください。

まさか自分がドラマの主演を任せていただけるなんて夢にも思っていなかったので、最初にお話を聞いたときは、不安やプレッシャーをすごく感じました。でも台本を読ませていただくうちに、今届けるべきメッセージにあふれた素敵な物語だなと思い、「マイちゃんが感じたものや生き方、このストーリーをたくさんの方々に届けたい」という気持ちが大きくなっていきました。

改めて振り返ると、自分は結構すごい人生を歩んできたのではないかなと思ったんです。9歳の頃に1人でイギリスへ留学したり、Hey! Say! JUMPとしてすごいメンバーたちの中10年以上も活動したり、アメリカで各国の方々と演技をしたり、日本に帰ってきて、父親もそうですし、素晴らしい俳優の方々と共演させていただいたり。その経験が自分の心の支えになって、これまでできたんだから、今の自分にできないことはない、ここで「自分なんかにはできない」と思ったら失礼に値するのではないかと考えるようになりました。

■主演決定は若村麻由美、中島裕翔に報告

――主演決定の朗報を誰かに伝えましたか。

初舞台のときからずっとお世話になっている若村麻由美さんも7月にフジテレビで主演が決まったので、お互い体に気をつけて頑張りましょうねとお話ししました。Hey! Say! JUMPのメンバーの(中島)裕翔も本当に喜んでくれました。お世話になっている方々や人生を共にしてきた仲間に喜んでもらえたり、楽しみにしてもらえたりという反応で、もっと頑張ろう、自分ができることは全部出そう、カッコつけたり、自分をよく見せたいとか、そういったものは全部抜きにして、一生懸命マイちゃんとして生きようと心が決まりました。

――若村さんは、岡本さんにとってどんな存在ですか。

初舞台で共演させていただいたときは僕の母親役だったのですが、父親役が本当の父親だから(笑)、すごく大変だったと思うんです。僕は母親っ子でもあるし、演じていたニコラも母親を愛している役だったので、若村さんのことはお母さんのように慕っていました。僕は地方公演で朝に時間があると神社に寄りたくなるのですが、そこで若村さんによく会って、「神社が好きなんですね」「こういう空気がすごく好きなんです」と話すうち仲良くなっていきました。また共演したいなと思っていたら、今年の3月に野村萬斎さん演出の『ハムレット』で共演させていただけることになって。また野村裕基くんの父親役が実の父親の萬斎さんで、若村さんがお母さんという配役で大変だったと思うのですが(笑)。僕にとってすごく大切な存在ですし、同じ時期にフジテレビでドラマの主演が決まったということにもご縁を感じたので、今後もいろんなお仕事でご一緒できたらうれしいです。

■「岡本圭人=優しい。以上」という印象がつらいことも

――演じられる“マイちゃん”こと舞城傑の役作りをどのように進めていきましたか。

台本をノートに手書きで写すということをいつも必ずやっているのですが、この作業をすることでセリフやト書きが体に入り、想像が膨らんで、だんだん感覚を掴めるんです。相手役のセリフを書きながら、このときどう感じたのかなと考えを巡らせていくことで、マイちゃんに近づいていけました。

自分で言うことではないと思うのですが、子供の頃から「岡本圭人ってどんな人?」という質問に対して「優しい。以上」で終わってしまうことが多くて。優しい優しいと言われてきたけど、それがつらかったときもあったんです。優しいって思ってもらえるのはいいことだけど、もうちょっと何かないのかな、優しさだけでは生きられないなと感じていました。マイちゃんも、優しすぎて行動を起こせなかったり、相手の気持ちを優先してしまうキャラクター。僕がこれまでに感じたもどかしさやはがゆさを役作りに活かせたと思います。