パナソニックは6月27日、エアコンや冷蔵庫の節電方法を紹介しました。2023年3月に実施した同社調査で、節電への関心が2022年より高まったという人が84%に上った結果を受けたもの。複数の節電方法と組み合わせることで、年間1万円以上の節電が見込めるといいます。
エアコンの節電方法は?
エアコンの節電方法は大きく分けて、「エアコンのフィルター掃除」「なるべく風量と温度を上げる」「35度以上はつけっぱなし」「室外機の周りに物を置かない」「扇風機やサーキュレーターと併用」の5つ。
フィルター掃除に関しては、室内機のフィルターにホコリがたまると目詰まりし、空気を取り入れる量が減ってしまうため、必要な空気を確保しようとして余計な電力を消費してしまいます。パナソニックの実験では、1年間フィルターを掃除しない場合と掃除した場合を比べると、約25%・年間8,000円以上の節約につながるとしています(パナソニック製品「CS-J403D2」、電気代単価31円/kWhで試算)。
風量と温度に関しては、「微風」よりも「自動」運転がおすすめ。というのも、「微風」は設定温度に達するまで時間がかかるので、消費電力が上がってしまうそうです。また、冷やすために使う電力より、風量を上げるほうが電力使用量は少ないとのこと。
環境省によると、夏の冷房時にエアコン設定を1度高くすると約10%の消費電力が削減されるといい(環境省の説明)、パナソニックの実験では冷房を1度上げ、風量を上げることで、年間約1,400円以上の節約につながるといいます(パナソニック製品「CS-J403D2」、電気代単価31円/kWhで試算)。
冷房使用時は、外気温が35度以上の“猛暑日”のような場合は室温が上がるため「つけっぱなし」運転がお得とのこと。一方、30度程度の日であれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転の方が節約につながるとしました。
このほか、室外機の周辺に物を置くと冷房効率が大きく低下する場合があるため、強風や台風の後はチェックすることを推奨。また、冷たい空気は低い場所にたまるため、冷房時は扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもおすすめだといいます。
冷蔵庫の節電方法は?
冷蔵庫の節電方法は、大きく「買い替え」「食材の詰め込み過ぎに注意」「庫内スペースの確保」「食品は冷まして入れる」「ドアの開閉(回数・時間)は最小限にする」の5つ。
買い替えについては、最新モデルで省電力化が進んでいる上、節電モードも搭載されており、例えば10年前と現在の大型冷蔵庫同士を比べると最大46%消費電力が削減されているといいます(環境省:省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」より)。このため、5~10年以上使っている場合は買い替えも視野にいれることも大事としました。
また、冷蔵庫に食材を詰め込みすぎると、冷気の流れが悪くなり、消費電力が増えてしまいます。経済産業省・資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、冷蔵庫に食品を詰め込んだ場合と、半分ほどにした場合を比べると、年間で1,360円の節約になるとのこと。
このほか、庫内温度が上昇すると、余分な冷却運転が必要となるため、熱いものは冷ましてから入れたり、ドアの開閉数を抑えることも節電のポイントです。