猫が愛されている街として有名なイスタンブールですが、実は犬も市民に可愛がられています。ワンちゃんたちもそのことがわかっているのでしょうか。なんと路上でゴロンしてヘソ天状態の大型犬が!

あまり知られていませんが、猫の都イスタンブールでは犬も大切に保護されています。この子は市とボランティアに管理された地域犬のような存在。日頃どんな待遇を受けているかは映像から察してください

  • (Twitter アジアねこ散歩@nekosanpoch より引用)

イスタンブールの街角、歩道に一匹の大型犬がお腹を見せて仰向きに寝ています。いわゆる「へそ天」というヤツですね。ワンちゃんにとってお腹は最も柔らかい部分。敵に襲われた時に弱点となり、致命傷を負ってしまう危険性のある部位です。この弱点となるお腹を見せるようなへそ天スタイルは、基本的に「この人は敵ではない」と心を許した相手にしか見せません。

路上でこのポーズをとっているということは、よっぽど人を信頼しているということでしょう。実際に道行く人びとは脚を止めて、ワンちゃんに近寄って、お腹をナデナデしていきます。この微笑ましい光景にフォロワーたちも思わず平和でほのぼのした気持ちになってしまったようで…。

「素敵な世界」「優しい光景やなぁ」「ええなぁ、トルコ」「路上ヘソ天は神」「路上でそのカッコが出来るほど幸せということかぁ!! 」「落ちてる!!! お持ち帰り!!! (笑)」「最後にお姉さんが抱きしめたい衝動に耐えてた」「姉ちゃん、もっとわしゃわしゃーやってくれてええんやでって言ってそう」「イスタンブールの街全体が家なんだなきっと」などなど。投稿者であるアジアねこ散歩 さんにお話を伺いました。

■投稿者に聞く

……この光景を見たのはいつ、場所はどこ、どんな状況で発見しましたか。

2023年1月、イスタンブールのバクルキョイという街を、歯医者に行った帰りに歩いていたところ見かけました。

……ワンちゃんは飼い犬なのでしょうか、それともノラ?

どちらでもなく地域犬のような存在です。市が狂犬病などのワクチン管理をした上で、地域のボランティアが毎日ご飯をあげて面倒を見ています。

……街の人たちはこのワンちゃんを見てどんな様子でしたか。

この大きさの犬が街で寝ていることは普通なので、何事もないように通り過ぎる人もたくさんいました。ですが一方でこの寝姿はさすがに珍しく、写真を撮る人や撫ではじめる人もいて、周りは幸せな雰囲気に包まれていました。

……へそ天犬を見つけた時の感想は?

最初はぬいぐるみかと思って目を疑いました。近寄ると怖いかとも考えましたが、周りの人の対応を見て安心しました。

……イスタンブールにおける犬文化についておしえてください。

トルコは国民のほとんどをイスラム教徒が占める国です。一般にイスラム教の国々では猫を大切にする一方で、犬は不浄な存在として虐げられる場合が多いのですが、トルコ特にイスタンブールでは違います。体が大きく危険のありそうな犬でさえ、ワクチン接種などでリスクを抑えた上で存在を許容し、地域のみんなでお世話をしています。その愛情の度合いが犬の寝姿に現れていて、一度でも嫌な思いをしたことのある犬はこんな格好を道の真ん中ですることはありません。素晴らしい文化だと思います。

▼あまり知られていませんが、猫の都イスタンブールでは犬も大切に保護されています。この子は市とボランティアに管理された地域犬のような存在。日頃どんな待遇を受けているかは映像から察してください