キャンプの楽しみのひとつといえばキャンプ飯。大自然の中で、おいしい料理を楽しみたいという思いはあるものの、調味料とか調理道具とかたくさん持ち運ぶのは、大変。
そのために、どうしてもいつも似たような味付け、料理になりがちという人も少なくないのではないでしょうか。
そこで、キャンパーでinstagram(@marimari8208)で発信するアーティストでもあるmarimari(松尾真理子)さんがおすすめしているのが高カカオチョコレート。
間食でつまむのもよし、調味料としても使えるというすぐれもの。その魅力と使い方を、彼女が寄稿しているレシピBOOK『チョコレート効果食堂』からの内容を抜粋、再編集してお教えします。
私にとってキャンプは非日常体験
キャンプ歴は9年目。家族や友人と1年を通してほぼ毎週末行っています。夏場ももちろんいいですが、冬場のキャンプも格別です。空気も澄んでいて虫もいないし、キャンプ用の暖房器具を使えば全然寒くないんです。
私にとってキャンプは"非日常体験"。たき火を囲んで満天の星の下で、仲間とおいしい料理やお酒を飲んだり食べたりする時間が何より楽しいんです。
キャンプに高カカオチョコレートは必須
料理はもともと嫌いではありませんでしたが、キャンプをするようになってから開花していった感じです。「今度のキャンプで何を作るか」は常に考えています。
ただ、キャンプは、あまり荷物を多くもっていけないので、いろいろな用途で使える食材は非常に重宝します。
私がよくもっていくのが、高カカオチョコレートです。そのまま食べてももちろんおいしいですし、設営後にホットチョコレートでひと休みしたり、冷えてきた夜にたき火を囲みながらホットワインのお供につまんだりします。
そして、実は高カカオチョコレートは、そのままつまむだけでなく、料理にも使えるというまさに一石二鳥の食材です。
「チョコレートを料理に?」「それだと甘くなるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、高カカオチョコレートは、カカオ分が高くて甘みが少ないので、入れるとカカオの香りとコクが増すので、いつもと同じ料理が1段階グレードアップする感じです。
キャンプの定番料理のカレーに高カカオチョコレートを数枚砕いて入れると、コクが出て深みのある味になりますし、ステーキのソースに入れて風味付けに使うのもよいと思います。
あとは、私はキャンプで季節のイベントをするのが好きなので、例えばバレンタインの時期には、チョコフォンデュもおすすめです。
高カカオチョコレート溶かして(お酒が好きな方は少しブランデーを入れても)、フルーツやマシュマロをつけて食べれば、高級感のあるお店のような味になります。
キャンプに正解はありませんから、失敗も経験しながら、自分流のキャンプスタイルを楽しんでみてください。
高カカオチョコレートを使ったおすすめ料理3選
最後に、私が最後によくやる「チョコレート効果」の活用法をご紹介します。
ひとえに高カカオチョコレートと言ってもカカオ分が違うと味わいも違うので、それぞれのカカオ分の多さで、使い方も違うと思うので、カカオ分の含有量別に紹介したいと思います。
最初にご紹介するのが、72%の高カカオチョコレートで作る「チョコバナナパイ」です。70%台の高カカオチョコレートは、ビターだけど甘みもしっかり感じられるのでチョコバナナパイなどのスイーツとして使うのがいいでしょう。
ホットサンドメーカーに、バナナと72%の高カカオチョコレート(量はお好み)を市販の冷凍パイシートで挟んで焼くだけ。たき火でもカセットコンロでも大丈夫。両面きつね色になるまで5分ほど焼けば、でき上がります。
次にご紹介するのが、86%の高カカオチョコレートで作る「スモア」です。
甘さが控えめで溶けるとねっとりとした食感の86%の高カカオチョコレートは、甘いマシュマロを使った「スモア」がおすすめ。
フライパンの上にビスケットを砕き入れ、その上に86%の高カカオチョコレートを敷き詰めて、最後にマシュマロをのせてバーナーであぶれば完成。そのまま食べてもクラッカーですくって食べても◎です。
苦みとコクのある95%は、ブラックコーヒーやホットワインのお供にぴったり。ホットワインをキャンプでする際は日本酒の熱かんメーカーで湯煎して1人前ずつ作ります。
赤ワインの中にカットしたオレンジなどのフルーツを入れてサングリア風にしてもおいしいですし、95%の「チョコレート効果」にも合います。
著者プロフィール:marimari(松尾真里子)さん
キャンパー・アーティスト
Instagram(@marimari8208)で発信するアーティスト。本格的なお料理やすてき写真満載のインテリアが話題となり、現在のフォロワーは16.4万人。キャンプ関連の著書やアウトドアグッズの監修も手掛ける。