サードウェーブは、2023年6月19日、CPUにIntel Core i7 13700Hを採用したクリエイター向けノートパソコン「raytrek A4-R」と「raytrek R6-RL」を発売しました。同日に製品発表会が行われたので、その様子をお伝えします。

  • 今回の新製品はCPUにIntel Core i7-13700Hを使ったクリエイター向け14/16インチノートパソコン「raytrek A4-R / R6-RL」です

  • 「raytrek A4-R」の環境展示。こちらは外付けGPUがないモデルなので、ワコムのタブレットを接続してのお絵かき環境をイメージ

  • 「raytrek R6-RL」の環境展示。こちらは「GeForce RTX 4060」を搭載するモデル。ディスプレイは2,560×1,600ドットのWQXGAで、動画編集をイメージしています

  • 「raytrek A4-R」のキーボード面。19mmピッチでクセのない配置は好印象です。電源ボタンは枠外でタッチパッドも大型です

  • 本体左側。奥から盗難防止ロック、USB-C、USB-A、SDカードスロットとヘッドセット端子

  • 本体右側。奥から電源、HDMI、USB-A、USB-C(Thunderbolt4)。左右にUSB-A/Cが1つづつ配置されているのもいい感じ

  • 天板は艶消しで、ロゴがシンプルに配置されています。カラーはブラック

  • 「raytrek R6-RL」のキーボード面。こちらはテンキー付きで電源ボタンは枠内に配置

  • 本体左側。奥から盗難防止ロック、USB-C、USB-A、SDカードスロットとヘッドセット端子

  • 本体右側。奥から電源、HDMI、USB-A、USB-C(Thunderbolt4)。左右にUSB-A/Cが1つづつ配置されています

  • こちらのモデルもロゴがシンプルに配置されています。カラーはガンメタリックです

発表会では、冒頭、サードウェーブ執行役員 製品・マーケティング統括本部 統括本部長の佐藤和仁氏があいさつ。raytrekはクリエイター向けに高パフォーマンス製品を展開しており、「Adobe Creative Cloud」推奨スペックを満たしていると説明します。

従来デスクトップを中心に展開していたraytrekですが、可搬性を求めるユーザーのニーズは理解しており、2023年4月に発売されたR5-RL5/RL6に続き、ノートPCのラインアップを拡充しました。

  • サードウェーブ執行役員 製品・マーケティング統括本部 統括本部長の佐藤和仁氏

  • raytrekでパワフルなマシンというと、デスクトップのイメージが強いかもしれません。2022年12月にケースを全面リニューアルしました

  • ユーザーのニーズを把握し、ノートパソコンも力を入れます。こちらは2023年4月に発表した「R5-RL5 / RL6」。発表当時は悪くないと思ったのですが、厚みがあるのでスタイリッシュ感に欠けると判断されたのかも?

引き続きサードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 プロモーション部 raytrek サブプロダクトマネージャーの黒川裕大氏が製品の詳細を説明しました。

本製品の特色として「クリエイターがこれまで体験したこともない快適な動作をする」と説明。クリエイターが快適と感じる三要素を「パフォーマンス」「デザイン」「携帯性」と定義し、それぞれの領域における強みをアピールします。

ディスプレイには、アスペクト比16:10、sRGB99%対応のノングレア液晶を採用し、さらにマット感のあるアルミニウムボディとエッジ部のダイヤモンドカット加工で高級感を演出。コストパフォーマンスとデザイン性のバランスも強調しました。

  • サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 プロモーション部 raytrek サブプロダクトマネージャーの黒川裕大氏

  • 今回発表製品の概要。今回はIntel Core i7-13700HのCPUは共通ながら、14インチモデルは内蔵グラフィックス、16インチモデルは「Geforce RTX 4060」搭載と、変化を付けてきました。4月発表の「R5-RL5」と同じCPUですが、GPUや本体の厚み、Thunderbolt対応が違います

  • クリエイター向けパソコンゆえに性能だけでなく、見た目のカッコよさも重要。携帯性も欠かせません

  • もちろんコスパも重要です。軽量性を重視するならばマグネシウム合金等もありますが、今回はオーソドックスなアルミニウムボディを採用。「R6-RL」はエッジのダイヤモンドカット加工で高級感を出しています

性能に関してはCPUに「Intel Core i7-13700H」を使用しているほか、Thuderbolt4にも対応。USB端子はA/Cともに2つづつ備えます(Thunderbolt4端子は右側)。デジタル一眼カメラでまだ使用の多いフルサイズSDスロットと必要性の多いHDMI端子も備えており、メモリはDDR5メモリ16GBが標準(オプションで最大64GBまで対応)です。また、最薄部20mm(最大23mm)とスタイリッシュなデザインも見逃せません。

なお、今回発表の2製品の違いは、サイズと重さのほか、ディスプレイの解像度と標準搭載SSD、グラフィックス、キーボード。「R6-RL」は、解像度が2,560x1,600ドットのWQXGA、SSDがPCIe4.0 1TB、テンキー付きで、「A4-R」は、解像度が1,920×1,200ドットのWUXGA、SSDがPCIe3.0 512GB、テンキーレスです。

  • 「raytrek R6-RL」の基本スペック。メモリ、SSDはカスタマイズ可能です。2,560x1,600ドットのWQXGAでsRGBカバー率99%の液晶を搭載していますが、外付けGPUもあるのでフルHDをそのまま編集する動画クリエイターにおススメです

  • 「raytrek A4-R」の基本スペック。前モデルと比較するとCPUが変わっただけでなく、メモリはDDR5で、値下げされてます

  • raytrekの魅力はコスパ。国内キッティングなのでBTOでも短納期です

  • 「raytrek R6-RL」のポイント。SSDは2スロットあるので、今後検証作業を行ってさらに増量される予定です

  • raytrek A4-Rのポイント。外付けGPUはないもののメモリ/SSDはR6-RLと変わらず、Thunderbolt4にも対応しているので、外部の高速デバイス接続にも対応します

  • クリエイター向けということで高速デバイスのThunderbolt4に加えUSB-A/Cが2つづつあるのもうれしいところ。カメラマンを考慮してSDカードスロットもフルサイズが使えます

  • 最近の流行りを意識したアスペクト比16:10。そしてsRGBカバー率99%のノングレア液晶を採用

  • キーボードはいわゆるフルピッチの19mm間隔。配置もあまり変則的なところがないので入力しやすそうです。タッチパッドもかなり大型

  • 製品の総括。左下にあるNahimic by steelseriesのロゴですが、高音質化のためのサウンドドライバーです

最薄部20mm、厚み23mmというスタイリッシュなデザイン、Intel Core i7 13700Hによるパワフルな動作に加え、「R6-RL」は2,560×1,600の液晶で「GeForce RTX 4060」と充実した能力を持っており、動画編集やRAW現像、エフェクトを多用するクリエイターに特におススメです。「A4-R」は、外部GPUがありませんが、静止画系のクリエイターにとって羨望の製品となるでしょう。

  • どこでもクリエイター作業が行えるノートパソコンの新製品のraytrek R6-RLとA4-R。スタイリッシュボディで結構魅力的です

  • 発売は6月20日。価格は標準構成で「raytrek A4-R」が129,980円、「R6-RL」が199,980円と円安環境下ではかなりがんばった価格です

なお、新発売を記念して、2つのキャンペーンが行われます。1つは製品の購入とレビュー投稿で5,000ドスパラポイントがもらえるというもの。もう1つはメモリ倍増オプションで、通常1万円を越える16から32GBへのカスタマイズが999円で提供されます。これは是非とも利用したいところ(カスタマイズキャンペーンは今回の新製品以外に4月に発表されたR5-RL5・R5-RL6も対象)。期間はどちらも7月31日10時59分までです。

  • キャンペーンは前回同様のメモリ16→32GBが999円と、レビューを書いてドスパラポイントプレゼントの2つ

  • 両製品の主なスペック

A4-RのSSDは標準で512GBのGen3ですが、これはコスト面で決められたため、カスタマイズでGen4対応です。現状SSDは2TB1スロットまで検証済で、追加スロットの使用は現在未検証とのこと(「ユーザーが勝手に増設」も不可能ではないですが、保証の問題からオススメできません)。

原稿執筆時点での「R6-RL」のSSDオプションは標準1TBと2TB交換カスタマイズのみ対応ですが、「A4-R」のSSDオプションは標準512GBGen3とメーカー名の書いていない1/2TBオプションに加え、1/2TBのCrucial(読み込み最大速度6600MB/s、書き込み最大速度5000MB/s)と1TBのSumsung(読み込み最大速度7000MB/s、書き込み最大速度5000MB/s)が選べるようになっています。

また、「A4-R」には90W、「R6-RL」には150WのACアダプタが付属しますが、PD電源の利用は基本的に想定していないとのこと。「A4-R」に手持ちのPD65W出力のモバイルバッテリーを接続して見たところ、認識されたので使えなくはないかな?という感じですが、極短時間の接続に加えフルパワー動作させていないので、実用に耐えるかどうかは不明です(「R6-RL」はRTX 4060も含めてフルパワーで動作させると100W超えるでしょうから「R6-RL」にPD電源を使うのは非実用的です)。

「R6-RL」はCPUもGPUも充実しているので、ハイリフレッシュレートの液晶パネルならばゲーミング用としても使えそうですが、聞いてみたところ、リフレッシュレートは90Hzでした。液晶を変えれば同社のゲーミングPCブランド「GALLERIA」として発売できそうな気がします。