総合転職エージェントのワークポートは、「セクシャルハラスメントの実態」についてアンケート調査の結果を6月14日に発表した。調査は5月31日~6月6日の期間、全国の20~40代のビジネスパーソン486人を対象にインターネットで行われた。

  • これまでにセクハラを受けたことがあるか

はじめに、対象者全員にこれまでにセクハラを受けたことがあるか聞いたところ、「ある」と答えたのは24.9%だった。

  • 職場でセクハラを見聞きしたことがあるか

次に、セクハラの被害経験はないとした365人に、これまで職場でセクハラを見たり聞いたりしたことはあるか聞いたところ、45.8%の人が「ある」と回答。自身がセクハラ被害に遭ったことのない人でも、そのうち約半数は職場でセクハラを見聞きした経験を持っていることが明らかになった。

  • 見聞きしたセクハラを誰かに相談したか

職場でセクハラを見聞きしたことがあると回答した人に、見聞きしたセクハラを誰かに相談したか聞いたところ、「相談した」とする人は32.9%、「相談しなかった」は67.1%だった。

誰に相談したかを聞いたところ(複数回答可)、「上司」が67.3%で最多に。次いで「同僚」(38.2%)、「職場の相談窓口」(32.7%)、「家族・友人」(10.9%)、「その他」(5.5%)の順に続いた。

一方、誰にも相談しなかったと回答した人に理由を聞いたところ、「自分に直接関係なかったため」、「当事者がどう受け止めているのか判断しかねたため」など、当事者でないことや当事者の意志が判断できなかったことが要因であるケースが多かったという。

また、「相談する相手や相談先がなかったため」、「会社にセクハラの概念がないため」といった相談できる環境がないとする意見も多く寄せられた。さらには、「相談する必要があるほどの内容でないと思ったから」、「冗談程度だと思って見ていたから」など、問題を重く受け止めていなかったという意見も。

  • 職場にセクハラ防止の取り組みがあるか

続いて、対象者全員に勤務先(または直近の勤務先)でセクハラ防止に関する取り組みが行われているか聞いたところ、「行われている」と回答した人は49.0%と約半数を占める結果に。

  • 職場にセクハラ防止の取り組みを希望するか

職場でセクハラ防止の取り組みがない、もしくはわからないと回答した人に、セクハラ防止に関する取り組みの実施を希望するか聞いたところ、約7割にのぼる68.1%の人が「希望する」と回答。

具体的にどんな対策をしてほしいか聞いたところ、「個別面談や匿名での調査」、「相談窓口の開設やヒアリング、セクハラした社員への処罰」といった意見の他にも、「ハラスメントを理解してほしい、自覚してほしい」「加害者が無意識のセクハラに気づける仕組み」など、セクハラについての認識や理解を深めるための教育や周知活動を求める意見も多数寄せられた。