ジメジメとした梅雨はカビや嫌な臭いが発生しやすくなります。上手に湿度対策をしましょう。
洗濯物の乾燥は浴室乾燥機から扇風機がおすすめ
浴室乾燥機の電力使用量は約1250Wとドライヤーの温風強の1200Wとほぼ同じです。1kWhあたり31円で計算すると、1時間あたり38.75円、5時間の使用で193.75円と、200円近くにもなります。
一方扇風機は、ACモーターかDCモーターによっても電気代が異なりますが、消費電力量の少ないDCモーターの「強」モードは20W程度で、1時間あたり0.62円、5時間3.1円と浴室乾燥機の62.5分の1の消費電力量で済みます。扇風機使用時は、浴室内が乾燥していることをしっかりと確認してから設置して、洗濯物の間に風が通るように首振り運転をするとよいでしょう。
衣類乾燥除湿機を使うなら「ハイブリット方式」がおすすめ
除湿機には2つの方式があり、梅雨や夏の時期に使用するヒーターを使用しないため消費電力が低いコンプレッサー方式と、ヒーターを使うため消費電力が多いものの秋・冬の除湿に強いデシカント方式があります。 ハイブリット方式の除湿器は、コンプレッサー方式、デシカント方式単体のものより、価格帯は高めですが、気温に左右されにくく、1年中安定した除湿能力が期待できます。こちらも洗濯物を干している室内や浴室で使うことで、電気代の節約につながります。
湿気が溜まりやすいシンク下、下駄箱、押入れ
部屋の中で特に湿気が溜まりやすいのは、シンク下、下駄箱、押入れです。湿気は重たく基本的に下に滞留するので、奥の両角や四隅に置き型の除湿剤を置くとよいです。押し入れにはシートタイプの除湿剤を使うのもいいでしょう。
そして、シンク下や下駄箱に物をしまうときはしっかりと乾燥させてからしまいましょう。また、脱いだ靴をそのまま下駄箱に入れると靴から蒸発した汗がこもり、においやカビ、皮や生地の劣化、型崩れの原因にもなるので、靴の汚れを落としてから、丸めた新聞紙をつま先から詰めて風通しのよい場所に一晩おくか、靴用などコンパクト型の除湿剤を靴の中に入れてからしまうようにしましょう。下駄箱も、可能な限り扉を開けて通気性をよくすると、湿気対策になります。
新聞紙をプラスして除湿
置き型の除湿剤と合わせて使いたいのが吸湿しやすい性質がある新聞紙です。押し入れや下駄箱の棚に敷くことで、除湿剤だけのときよりも湿気を吸ってくれます。除湿剤を交換する際に、新聞紙はこまめに取り換えるのがコツです。
押し入れに入っている時間が長い来客用の布団なども、間に新聞紙をはさんでから収納すると、湿気対策になります。ただし、押し入れの底板や中段に新聞紙を敷くと、その間からカビが発生する原因になるので、必ず板と布団の間にすのこを敷いで、通気性をプラスさせましょう。また、バッグなど、カビが生えやすいものを押入れにしまうときにも新聞紙で包むのがいいです。インクの付着を避けるために、古タオルなどで包んでから新聞紙を巻きましょう。
新聞を購読しておらず、身近にもらえるところがない場合、古新聞はメルカリなどのフリマアプリで、ザラ紙とも呼ばれる新聞更紙はAmazonでも販売されており、引っ越しの際にも割れ物を包むのに便利です。コストを比較したうえで購入してみてはいかがでしょうか。
水が溜まるタイプの除湿剤は捨てる際に気を付けて
除湿剤を使うときは、使用後の処理に気をつけましょう。湿気取りの成分は刺激が強い塩化カルシウムなので、皮膚や目、口につくと危険なのはもちろん、衣服についたまま着用していると皮膚に異常が出る場合もあります。除湿剤に溜まった水を捨てるときも、そのまま流してしまうとシンクが痛む可能性があるので、必ず水道水を流しながら薄めて捨てましょう。
繰り返し使える除湿剤のコスパは?
竹炭や備長炭といった炭の除湿剤やシリカゲルB型といった天日干しをすることで、繰り返し使うことができる除湿剤があります。
導入コストは使い捨ての除湿剤に比べると値が張りますが、定期的に天日干しをしたり、それ自体が調湿することで半永久的に使えるものもあります。調湿とは、湿度が高いときに湿気を取りこんで、反対に湿度が下がると湿気を吐き出して、湿度をある程度一定に保つ働きをするものです。
乾燥させたい場所や物など、用途を考えながら使い分けることをおすすめします。