暑い時期になると蚊などの虫刺されにに悩まされる人も多いのでは? シオノギヘルスケアの学術担当(薬剤師)に、⾍に刺されにくくするテクニックや刺された際の対処⽅法について聞いた。

  • 汗をかく人や体臭のする人が刺されやすい

虫に刺されやすくなる条件は3点。1点目は「汗」で、蚊は生物から発生する匂いを感知して寄ってくるため、汗をかく人や体臭のする人が刺されやすくなる。汗をこまめに拭くことが虫刺され対策において重要とのこと。

2点目は「黒い服・肌が露出している服を着ている人」。黒色は蚊にとってハッキリ識別できるので、黒いものを好む傾向がある。逆に白は寄りにくい色になるため、虫が多い場所に行く際は白色の服を選ぶことをすすめている。肌の露出が多い服もさされる可能性が高まるため、虫よけスプレーを吹きかけて予防するとよいという。

  • 黒い服・肌が露出している服を着ている人は刺されやすい

3点目は「お酒を呑んでいる人」。蚊は匂いのほか、二酸化炭素にも寄ってくる習性がある。飲酒により、アルコールが体内で消化・分解される際に発生する多量の二酸化炭素が呼吸とともに吐き出されるため、飲酒時はより蚊に刺されやすくなるとのこと。

  • お酒を呑んでいる人は虫に刺されやすい

「虫よけスプレー」「虫さされ薬」効果的な使い方は?

虫が多い場所に出かける際の必須アイテムである虫よけスプレーだが、多くは6~8時間ほどで効果がきれると言われている。6~8時間は汗をかいていない時の目安になっているため、流れるような汗をかいたり、汗ばんだときにタオルや汗拭きシートなどで体や顔を拭いた場合には、その都度塗り直すとよいという。吹き付けたあとに手で伸ばしてムラをなくすことも重要とのこと。

  • 虫よけスプレーの多くは6~8時間ほどで効果がきれると言われている

虫に刺された際は、すぐに薬を塗らず、水で洗い清潔にすることが重要だという。その後、薬を塗るようにすると効果的とのこと。

  • 虫にさされた後は、水で洗い清潔にしてから薬を塗る

アウトドア時に持って行ったほうが良い虫さされ対策アイテムは「虫よけスプレー」「虫さされ薬」。虫よけスプレーは、厚生労働省の承認を受けた医薬品や医薬部外品を選ぶと安心だという。「ディート」や「イカリジン」という成分が入ったものを選ぶのがおすすめ。成分や濃度によって、子どもが使えないものや、作用時間が異なるものもあるため、注意書きをよく見ることが大切とのこと。

虫さされ薬は、効果・効能に「虫刺され」と書いているものをセレクト。症状や炎症の強さを考慮して選ぶとよいという。かゆみには「抗ヒスタミン薬」が入ったかゆみ止め薬を使うのがおすすめ。かゆみが強かったり、赤みや腫れがあったりする場合は「ステロイド外用薬」を使用するのがよいとのこと。