ビートルズの元メンバーであるポール・マッカートニー氏が、AI技術を活用して、これまで未完成で眠っていたビートルズの曲を完成させたという。この曲は、年内のリリースを予定している。英国のBBC Radio 4にて語った。ネットでは「レノンのボカロ誕生か…」「どこまで違和感なく聴けるか」などの声が寄せられた。

  • AIでビートルズの新曲制作、「雑音」からジョン・レノンの声を抽出 - ネット「ジョンのボカロ誕生か…」

    ビートルズの未完成曲が、AIのサポートのおかげで完成する

ポール・マッカートニー氏によると、ビートルズの未完成曲の制作を支援するために「AI技術」を採用したとのこと。AI技術を活用し、雑音の混じった古いデモテープの音源から、ジョン・レノン氏の声の抽出に成功し、曲を完成させることができたという。

このプロジェクトは、ピーター・ジャクソン監督のドキュメンタリー映画「ザ・ビートルズ: Get Back」から着想を得たそうだ。映画では、ギター音とドラム音、各メンバーの声をAIに学習させ、特定の声や楽器の音だけ取り出す機械学習プログラム「MAL(Machine Audio Learning)」によって、会話と楽器の音を分離することに成功していた。

マッカートニー氏は、「このAIを通してジョンの声を純粋なものにすることができたのです。そして、通常と同じようにレコードをミックスすることができるのです。だから、ある種の自由度があるんだ」と語った。

今回の曲について、具体的な曲名は明かされなかったものの、BBCは1978年にレノン氏が作曲した「Now And Then」である可能性が高いとされている。この曲は、レノン氏が亡くなる2年前に作曲したとされるもので、「For Paul」と書かれたカセットに収録されていた数曲のうちの1つだ。マッカートニー氏は、1994年にオノ・ヨーコ氏からそのデモテープを受け取っていた。

マッカートニー氏は、「未来の技術だから、ちょっと怖いけど、ワクワクする。それがどこにつながっていくのか、見ていくしかないですね」と話している。

ネット上では「新曲早く聴きたいです😊AIかー。でもレノンさんの声を取り出せたのは素晴らしいですね♪」「AIにHelp!してもらったってことか」「冒涜」「技術の凄さは分かるあとはどこまで違和感なく聴けるか、かな?」「ジョンレノンのボカロ誕生か…」などの声が寄せられた。